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MVNO復活に向けて谷脇康彦IIJ副社長の手腕に期待 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.461

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2022/03/26(vol.461)

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《目次》

1.谷脇康彦前総務審議官がIIJ副社長に就任予定

-----MVNOの復活に向けての活躍に期待

2.NTTドコモが100GBの「ahamo大盛り」を発表

------20GBで2970円はやっぱり安すぎたと反省?

3.NUROがローカル5Gで集合住宅向けに月4950円

-----Xperiaはゲームスライシングに対応

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.谷脇康彦前総務審議官がIIJ副社長に就任予定

-----MVNOの復活に向けての活躍に期待

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インターネットイニシアティブ(IIJ)はNTTからの接待問題で処分を受け、辞職した谷脇康彦・前総務審議官が6月28日付で副社長に就任すると発表した。

先月、業界関係者から「谷脇さんがIIJの顧問になったらしい」という話を聞いていたのだが、想像通り、副社長に就任することが明らかになった。

ネット上では早くも、接待問題で辞任に追い込まれた官僚を受け入れることに批判の声が殺到しているようだが、IIJの現社長である勝栄二郎氏も官僚出身であることから、鈴木幸一会長の考えなのだろう。

接待問題が盛り上がっている最中、IIJの決算会見で、あえて鈴木会長を名指しして、「NTTによる接待問題、さらに谷脇さんについてどう思うか」と直接、聞いたことがある。

その際には「代表的な通信インフラを担うNTTと、国の政策を担う総務省は絶えず何らかのコミュニケーションをしていくことが国の政策を作る上で必要なのだろう。ただ、接待と別に周到な議論を重ねて欲しい。彼は若い頃から存じ上げている。優秀な方で、国際的に日本がどういう通信をやっていくか、現在、中国とアメリカとの関係や、セキュリティ問題が差し迫っている中、貴重な人材だったという認識がある。

ああいった問題がどうやって起きたかわからないが、今後、日本がセキュリティを含めて、国際的に通信政策をどう舵取りをしていくかが深刻となっている。そんな時期に優秀な方が関与できないというのは国にとっても大きな問題ではないか」と嘆いていた。

いまのIIJがあるのは、鈴木会長と谷脇さんとの関係があるからとも言われており、鈴木会長が谷脇さんに手を差し伸べたものと思われる。

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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