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OPPOがHUAWEIを引きずり下ろしシェア1位に降臨 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.421

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2021/05/29(vol.421)

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《目次》

1.総務省がSIMロックを10月から原則禁止へ

-------非回線契約者への端末販売義務化はキャリアの個性を殺すことにはならないか

2.OPPOがファーウェイを引きずり下ろしシェア一位に君臨

-------最後の砦・NTTドコモの牙城を崩すことはできるのか

3.ahamo効果で日本のスマホ料金が世界で2番目の安さに

-------「安さ」よりも「国民のスマホ利活用」に注力すべきではないか

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.総務省がSIMロックを10月から原則禁止へ

-------非回線契約者への端末販売義務化はキャリアの個性を殺すことにはならないか

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総務省は5月28日、SIMロックを10月1日から原則禁止する方針を示した。これにより乗り換えを促進し、事業者間の競争を促す狙いだ。

確かに、買ってすぐにSIMロックフリーであれば、乗り換えはしやすいかもしれない。しかし、そもそも、乗り換えを前提に端末を買うのであれば、家電量販店で売っているSIMフリースマホでいいのではないか。

SIMフリーが前提となると、キャリア間での「端末ラインナップ競争」がなくなるような気がしてならない。

総務省では、非回線契約者でも、キャリアで端末を買えるようにしろ、としている。そのため、覆面調査を行い、実際に非回線契約者でも購入できるかどうかに目を光らせている。

しかし、キャリアとすれば、契約ユーザーのためにメーカーと交渉し、調達してきた端末を他キャリアユーザーに使われるのは面白くなのでは無いか。本来であれば、回線契約者の顧客満足度を上げるためにオリジナル端末を作ってきたはずなのに、そうした効果が出ないのであれば、キャリア自身、オリジナル端末を作ることから撤退する可能性も出てくるだろう。

別にキャリアオリジナル端末まで、非回線契約者に売らせる必要はないのではないか。

各キャリアとも、KDDIであればROG Phone 5など、SIMフリーで個性の強い端末を取り扱うようになってきた。こうした、ネットや家電量販店ですでに売られているような端末であれば、非回線契約者にも売るべきだろう。

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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