ミニムービーの共有サービス分野がいま大注目だ。Instagramが動画投稿機能をサポートしたことで話題になったが、Vineもまた4000万ユーザーに達したことで、さらにアツい市場となった。

もともとVineが最長6秒というミニムービーの共有サービスを発明し、iOSアプリとして大ブレイクしたことからはじまった。

Vineはわずか3名の創業者が2012年にたちあげたスタートアップだが、設立してわずか数カ月、サービスも実際にリリースする前にTwitterに買収された。この買収はジャック・ドーシーの強い意向であったといわれているが、140文字という短いテキストをシェアするTwitterと、6秒間という短い動画をシェアするVineのアイデアは非常にマッチし、サービスを公開するやいなや世界中で人気を博した。

Vineはサービス開始してまもなくAndroid版アプリもリリースし、投稿件数でみると、Facebook傘下のInstagramの画像投稿件数を超えた。これに危機感を覚えたFacebookは、Instagramでも動画投稿機能を投下。そして冒頭に述べたようにショートムービー共有サービスが、世界中が注目する大激戦市場となったわけだ。

Instagramの場合、投稿可能時間は15秒だ。これは一般的なTVCM動画が15秒であることに合わせたといわれている。つまり、TVCM動画は世界中のすぐれたクリエイターが相応の制作費を使ってつくったものであり、クオリティも高い。

実際、現在多くの広告代理店やブランドがVineに熱い関心を寄せており、6秒間に最適化された広告用動画の制作を検討しているという。Instagramは、広告主にわざわざ新たなコストをかけて短い動画をつくらなくていいですよ、いま使っているCM動画を流してくれればいいんですよ、 というメッセージを発信しているわけだ。

スマートフォン時代では、6秒というより短い時間にCM動画を再定義したほうがよいと考えるか、それとも15秒という既存のTV時代のスタンダードに合わせるか、両社の戦略について判断がわかれるところだ。

いずれにしても、モバイル時代にあって、YouTubeで数分の動画をみるのもおっくうになっているユーザーは多い。とにかく情報量が多すぎるからだ。動画は目と耳を同時に奪う。テキストや画像の情報ならば、音楽を聴きながらでも閲覧できるし、逆に音楽ならば読書や仕事をしながらでも楽しめる。動画は最高のリッチメディアであるがゆえに、ユーザーの視覚と聴覚を同時に占有する。だから、ただでさえ見たり聞いたりしたい情報が多く、やるべきことが多い中、動画は楽しみたいが既存のコンテンツは長過ぎて敬遠されてしまいがちだ。

Vineが6秒という長さを選んだ理由やきっかけはわからないが、決して思いつきではあるまい。いずれにしても数秒から十数秒の長さが、Twitterの140文字同様に世界中のネットユーザーの心をつかむ、絶妙なマジックナンバーになるかどうか、これから検証されていくだろう。

コンパクトに情報をまとめる。シェアする。特に、ユーザーのいまの気分を誰かと共有したいというときには、明らかにテキストから画像や動画という、言葉以外の表現方法にコミュニケーションの主体がシフトしている。スタンプや顔文字・絵文字(エモティコン)も同じ流れだ。となれば、LINEやPathも、同様のサービスに進出する可能性は十分にあるだろう。

via MdN Interactive