スマホか家庭用ゲーム機か…小中高校生のインターネット利用機器の利用実情(2022年更新版)
子供達のライフスタイルを大きく変化させたインターネット。そのインターネットを利用する窓口となるデジタル機器を、子供たちはどれぐらいの割合で利用しているのだろうか。内閣府が2022年3月に確定報を発表した「令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査」(※)の調査結果から学校種類別に確認する。
次以降に示すのは小中高校生それぞれの、インターネットへのアクセスが可能な端末によるインターネット利用率(質問票では「インターネットを利用している機器をすべてえらんでください(いくつでも)」とある)。所有権が無くてもインターネットを利用していれば回答には該当する。
なお次以降のグラフは、グラフ間の比較もできるように、基本的に縦軸の区分は統一している。さらに各値はそれぞれの学校種類の全体比であることに注意。例えば小学生のスマートフォンは38.6%とあるが、これは小学生全体のうち38.6%がスマートフォンでインターネットを利用していることを意味する。
まずは小学生。
従来型携帯電話の利用率は低く、パソコンやタブレット型端末、テレビがほぼ横並び。そして何より突出する形で家庭用ゲーム機が高い値を示している。従来型携帯電話の15.5%が案外多いように見えるが、この多くは、保護者が防犯用として持たせているものと考えられる。
スマートフォンは38.6%。小学生では家庭用ゲーム機、パソコンやタブレット型端末、テレビよりも低いが、それでも4割近い値が出ている。
続いて中学生。
小学生と比べると家庭用ゲーム機の値は下がり、その一方でテレビが上がる。またスマートフォンの値も大きく伸び、中学生時点ですでに7割強となっている。中学生の時点で、インターネットを使うためのデジタル機器でもっとも使われているのはスマートフォンなのが現状。パソコンやタブレット型端末では自宅用が46.0%、学校配布・指定のものが48.0%とほぼ5割。かなり高い値ではある。
従来型携帯電話は5.3%でしかない。防犯用としての利用もほとんどないようだ。
最後に高校生。
スマートフォンの値がさらに伸び、ほぼ全員となっている。他方家庭用ゲーム機は落ち込み、パソコンやタブレット型端末も落ちる。特に学校配布・指定の値の落ち方が著しいが、これは高校生では学校が配布したり指定するケースそのものが少なくなっていることを意味する。従来型携帯電話は0.8%でしかない。
おおよそこれらの流れから、インターネットに接続できる機種の利用状況は、小学生は家庭用ゲーム機がメインで、パソコンやタブレット型端末とテレビがほぼ同じぐらい、中学生はスマートフォンがメインで、家庭用ゲーム機が続き、テレビと、パソコンやタブレット型端末がそれに続く、高校生ではスマートフォンがほぼ主流になる流れを示しているようである。
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※令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査
2021年11月3日から12月14日にかけて2021年11月1日時点で満10歳から満17歳までの青少年とその同居保護者それぞれ5000人に対し、調査員による個別面接聴取法(困難な場合は訪問配布訪問回収法やウェブ調査法も併用)で行われたもの。回答側の事情次第で郵送回答法を併用している。有効回答数は青少年が3395人(うちウェブ経由は161人、郵送回収法は154人)、保護者は3511人(うちウェブ経由は136人、郵送回収法は133人)。
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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。
(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。
(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。