米とパンと麺類…世帯単位での主食3品目の購入性向の現状をさぐる(2020年公開版)

↑ 主食としての米はどれほど購入されているのか。(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

日本での主食は米(ご飯)だが、昨今では食生活の多様化でパンや麺類を主食として好んで食べる人も増えている。主食を代表する米、パン、麺類の購入性向の現状を、総務省統計局による家計調査の結果(年次分は2019年分が最新)から確認する。

次のグラフは家計調査の結果におけるデータのうち総世帯(全部の世帯)の最新値から、米、パン、麺類を選択、該当項目の値を抽出したもの。総世帯では購入世帯数の項目は無いので、世帯購入頻度(※)と支出金額のみを確認している。

↑ 主食3項目の支出金額・世帯購入頻度(総世帯、月あたり、種類別、円)(2019年)
↑ 主食3項目の支出金額・世帯購入頻度(総世帯、月あたり、種類別、円)(2019年)
↑ 主食3項目の一人あたり支出金額(総世帯、月あたり、種類別、円)(2019年)
↑ 主食3項目の一人あたり支出金額(総世帯、月あたり、種類別、円)(2019年)

何より最初に目に留まるのは米の世帯購入頻度の低さ。2019年は世帯あたり月で0.590(回)しか買われていない。「深刻な米離れが発生している!?」と受け止めてしまいがちだが、実はこの低値は米の購入スタイルによるもの。パンや麺類は数食分単位でのまとめ買いが常だが、米は一人暮らしでも(自炊する場合)5キロ・10キロの袋単位で購入される(コンビニなどでは2キロタイプもよく見られる)。今件は「消費頻度」ではなく「世帯購入頻度」であり、袋単位での購入頻度が数字に現れていることになる。

つまりこの値は「月に0.6食分ほどのお米が買われている」ではなく、5か月に3回ほどの割合で、お米屋さんなどで袋に詰められたお米を買う状況を意味する。一方支出金額では、米とパンとの間に世帯購入頻度ほどの大きな違いは無い。パンの方がそれなりに額が多い程度。

なお詳しくは別の機会で説明するが、この結果のみで「主食が米からパンに移行している。その結果が数字に出た」と完全に断じるのは早計。あくまでも米とパンの自前による調達に限られ、中食などは考慮外とされているからである。例えば家計調査の項目(品目分類)で、主食として米が食べられていると明確に判断できる項目としては「おにぎり・その他」「すし(弁当)」「すし(外食)」などが該当する。これらも合算しないと、主食の動向を明確に見極めることは難しいだろう。

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※世帯購入頻度

世帯単位での該当期間の購入頻度。例えば特定の世帯において該当期間に誰かが2回雑誌を購入すれば、その世帯における雑誌の世帯購入頻度は200%になる。非購入世帯も含めての計算であることに注意。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロで無いプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。