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「面白」「真面目」で変わる・変わらない情報拡散

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ソーシャルメディアの普及で情報拡散速度は上昇。では情報のテーマや属性の関係は?

真面目系は男性が多い

先日[■このURL未達■ ネット上で拡散されやすい情報のテーマとは]で、情報のテーマによって異なる拡散度合いについて説明をした。速報性が高く従来メディア同等、あるいはそれ以上の価値を創生しうる「事件・事故などのニュース」や、気持ちの共有ツールとして拡散される「日常生活の話題」「笑える面白情報・ネタ」などが上位についているという次第である。

↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(複数回答)
↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(複数回答)

今回はいくつかの代表的な情報テーマに的を絞り、男女・世代別に拡散度合いを確認し、それぞれの情報の特性と各世代の情報への関心度を推し量ることにする。前回同様、電通グループの電通パブリックリレーションズが2013年9月に発表した、「ソーシャルメディア上で」リンクを含めた情報を第三者に共有した経験を持つ(つまりネット上での情報拡散志向のある)人を対象にした調査結果を再精査したものである。

まずは総計でトップを行く「事件・事故などのニュース」。

↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(事件・事故などのニュース)
↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(事件・事故などのニュース)

全体的に高い値であるのはもちろんだが、「世代別の変移がさほどない」「女性より男性の方が高率でシェアしている」との2つの傾向がつかみ取れる。他項目と比べれば高値には違いないが、女性は男性と比べ、ニュースをシェアするモチベーションは低い。見方を変えれば、男女差はあるものの、「事件・事故などのニュース」の情報拡散度合いは世代を超えて高い値を維持していることになる。当然拡散する人の割合も増えるので、情報が広まるスピードも速く、領域も広大なものとなる。

↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(政治系の話題)
↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(政治系の話題)

真面目度ではナンバーワンの項目、「政治系の話題」。男女別では男性が大いに高く、女性は低い。情報そのものの関心度の違いが、そのまま拡散率に表れている。また世代別に見ると、男性は60代までほぼ横ばいなのに対し、女性は歳を経るに連れて漸増している。シニア層が男女とも高い値を示しているのと共に、男女の政治に対する姿勢が見え隠れしているようで興味深い。

意外な動きを示す面白系

続いて面白系情報。一発芸的な写真や、ちょっとした小話、体験談に代表される「笑ってしまう面白い情報・ネタ」。

↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(笑ってしまう面白い情報・ネタ)
↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(笑ってしまう面白い情報・ネタ)

「笑ってしまう面白い情報・ネタ」の拡散は、男女とも若年層の方が高い値を示している。大人のたしなみ、落ち着きが安易な「ネタ系情報」の拡散を抑えていると考えれば道理は通る。

男性は40代まではほぼ同率で推移しているが、女性はいくぶん大きめな起伏が生じているのが興味深い。見方を変えると、60歳以上でも(元々拡散経験を持つ人のうち)3割を超える人が面白ネタを拡散していることになる。世代間ギャップによる、「面白い」と判断する価値基準が異なることは容易に想像できるが、笑いは世代を超える部分もある、ということか。

最後は「芸能・ゴシップ」。ある意味、一番口コミされやすいようなイメージのあるテーマ。

↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(芸能・ゴシップ)
↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(芸能・ゴシップ)

男女差では圧倒的に女性が高い値を示している。「芸能・ゴシップ」ネタは女性にとって口コミの活性源でもある。若年層ほど高い値を示しているのは男女共通だが、男性が40代以降になると値を大きく落とすのに対し、女性は40代から50代にかけて再び上昇を示している。中堅主婦の井戸端会議的な情報拡散が、インターネットを介して行われているイメージが、容易に脳内に浮かび上がるのは当方だけではあるまい。

この他にも例えば「経済系の話題」は政治系とほぼ同じ傾向、「画像・動画系の話題」は男性よりも女性の方が高い拡散率を示すなど、「情報の頒布拡散」の観点で見ると、興味をそそられる動きが多数確認できる。

もっとも、インターネットも道具の一つでしかなく、ネット上の情報拡散も口コミには違いない。そして関心が無ければ口コミはされないので、それぞれの値の高低が個々の属性の興味関心度を表していると考えれば、ある程度合点がいくというものだ。

「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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