米男子ツアーは今週11日から再開されようとしているが、一方で、女子ゴルフの5大メジャー大会の1つ、8月6日から9日にフランスで開催される予定だったエビアン選手権が、新型コロナウイルス感染拡大の影響を鑑み、今年は中止されることが9日(現地時間)に発表された。

 苦渋の決断を下した同大会のフランク・リバウド会長は、胸の内をこう明かした。

「米欧間などの移動という視点から大会中止は避けられない。私たちの最優先は、大会に関わる全員の健康と安全だ。メジャー大会を失うことは、すべての関係者に多大なる影響を及ぼす。しかし、私たちは、最も大切なことを見失うことは、したくない」

 米LPGAのマイケル・ワン会長も「難しい決断だったと察している。とても残念だが、選手たちは2021年大会で頑張ってくれると信じている」と声明を出した。

【心配される全英女子オープンの行方】

 米女子ツアーの日程表を眺めてみると、エビアン選手権の翌週には「レディース・スコティッシュ・オープン」が、その翌週には渋野日向子がディフェンディングチャンピオンとして臨むはずの「AIG全英女子オープン」が予定されており、どちらの大会も開催地はスコットランドだ。

 フランスで開催予定だったエビアン選手権がコロナ禍における米欧間などの移動が困難という理由で中止された今、同じ欧州開催のスコットランド2大会も中止となる可能性は高いと見られている。そうなれば、渋野のメジャー・タイトル・ディフェンドも来年までお預けとなる。

 米女子ツアーは7月23日から26日に予定されているマラソン・クラシックからの再開が期待され、経済再開に積極姿勢を見せるオハイオ州が開催地とあって、いきなり観客を入れての開催も噂されている。

 しかし、エビアン選手権の中止が決まったことで、その週(8月6日~9日)にマラソン・クラシックを移す案があらたに浮上。そして、エビアン選手権の翌週と翌々週のスコットランド2大会も中止された場合は、マラソン・クラシックをさらに後ろへずらし、米女子ツアーそのものの再開が大幅に遅くなる可能性もあると米メディアは見ている。

 米男子ツアーは6月11日から再開するのに対し、米女子ツアー再開が8月下旬となれば、両者の開きは2か月以上となるわけで、常にアグレッシブな米男子ツアーのジェイ・モナハン会長と慎重姿勢を貫いている米女子ツアーのワン会長の方針の違いが如実に表れている。

 だが、どちらが正しいか、正しくないかという見方はすべきではない。どちらも模索しながら信ずる道を進んでいるのだと受け取って、前進していくしかない。