世界ランキング1位のジャスティン・ローズが「古巣」のテーラーメイドを離れ、本間ゴルフと新たな用具契約を結ぶというニュースが米ゴルフ界に伝わり、関係者が驚きの声を上げている。

 ローズの移籍については、先週の欧州ツアー大会、トルコ航空オープンでローズが優勝し、世界ナンバー1に返り咲いた際も、その真偽のほどが取り沙汰されていたが、ローズ自身は「火のない所に煙は立たない」とだけ答えていた。

 現段階ではテーラーメイド、本間ゴルフ、ローズのいずれからも正式発表はされていないが、「ザ・サン」など複数の英国紙がビッグニュースとして報じたことを受け、米メディアも7日(現地時間)に報じた。

 ローズとテーラーメイドは、これまで20年超の長い付き合いだが、なぜ、ここへ来て、その関係が途絶えることになるのか。欧米メディアは2つの理由を挙げている。

 1つは、テーラーメイドの元CEOをはじめとする上層部数人がすでに同社から本間ゴルフへ移り、今後、北米地区のビジネス強化に取り組む方針を掲げていること。その旗印として、ローズに白羽の矢が立ったのではないかと見られている。

 もう1つは、ローズがリオ五輪で金メダリストとなり、米ツアーの年間王者、そして世界ナンバー1の王者になったことで、プロゴルファーとしての価値があまりにも高まり、テーラーメイドがそのバリューに見合う契約金をもはやオファーできないのではないかと見られている。

 テーラーメイドにはタイガー・ウッズを筆頭にダスティン・ジョンソン、ローリー・マキロイ、ブルックス・ケプカなどの大物選手がスタッフプレーヤーとして名を連ねており、どんどん価値が高まりつつあるローズを、残念ながらテーラーメイドがもてあます格好になってしまったのではないかというのが欧米メディアの分析だ。

 成功を収めすぎてテーラーメイドから契約解除されるのだとしたら、ローズにとっては皮肉の話とも思えるが、成功を収めたからこそ本間ゴルフから新たなビッグオファーを得ているのだとすれば、それこそがローズにとっても本間ゴルフにとっても、うれしい契約成立ということになる。

 本間ゴルフは元々はパーシモン時代にゴルフ界にその名を馳せた日本の老舗メーカーだが、2010年に中国系のマーライオンホールディングスの傘下に入り、2016年に香港市場に上場。米国では、2016年11月に大統領選で勝利した直後の「トランプ大統領(当時は次期大統領)に日本のプライムミニスター(安倍首相)がプレゼントした50万円の最高級ドライバーはホンマ」として広く知られた経緯がある。

 だが、プロゴルファーの用具契約において一番大事なのは、お金や知名度より、パフォーマンス性と相性である。選手が自分自身に最も適した用具を手に入れ、パフォーマンスを最大化できるかどうか。その意味で、これがローズにとって「いい話」であってほしい。