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【安倍政権】走りだした9月末解散、10月29日選挙。麻生氏が進言!

安積明子政治ジャーナリスト
超長期政権を狙う安倍首相(写真:ロイター/アフロ)

 17日未明、各メディアはネットニュースで衆議院早期解散説を相次いで報道した。もっとも13日にはすでに永田町で、臨時国会冒頭解散説が駆け巡っている。その理由は、自民党が行った世論調査で「改憲勢力で3分の2は獲れる」とのデータが出たからという。

10月29日投開票説が有力

 15日には政府与党が28日の臨時国会召集を決め、野党側に連絡。そして新聞各紙は17日の朝刊で、「10月29日投開票日」を報じた。「数日前から『近いうちに産経新聞に解散記事が出る』との噂が出ていた」とある自民党議員は話す。

早期解散総選挙なら、10月22日の衆議院補選は本選に吸収される。3つの選挙区はいずれも自民党の現職が亡くなったので“弔い合戦”となるが、いま現在では自民党が圧倒的に優位なのは“木村王国”の青森4区のみ。泉田裕彦前新潟県知事の擁立を決めた新潟5区では反対する県議なども少なくなく、「分裂選挙になるのではないか」との危惧の声も出ていた。

 また愛媛3区は自民党候補の白石寛樹氏の女性スキャンダルを巡る怪文書がばらまかれた。もっとも山尾不倫疑惑が民進党の足を引っ張ったため、現在では追い上げつつあるという。

 これを奇貨として早期解散説に動いたのが、麻生太郎副総理兼財務相だ。麻生氏は9月10日夜に安倍首相の自宅を訪問。午後8時20分から9時50分まで、1時間半にわたって話している。この時に麻生氏が安倍首相に早期解散を進言したとの報道もある。愛媛3区は麻生派の縄張り。女性スキャンダルが発覚した時に候補の交代論も出たが、「(次男の寛樹氏を擁立するのは)亡くなった白石徹さんの遺言だ」と押し 切ったのは麻生氏だ。

 確かに本選になれば、自民党にとって補選で不利な部分は全て吹き飛ぶだろう。さらに森友・加計問題で下降していた内閣支持率も、内閣改造や民進党の離党ドミノで上がりつつある。また11月4日から6日までは、アメリカのトランプ大統領が来日する予定。この時に衆議院が“不在”になるわけにはいかない。よって「解散するなら今しかない」というのが大勢の見方だ。

北朝鮮問題を理由に憲法改正をアピールか

 ミサイル発射など北朝鮮の動きも解散の妨げとはならない。「朝鮮半島が危機だからこそ、憲法改正を争点にできるチャンスだ」とある記者は言う。“小池新党”を封じるためにも、解散は今しかないだろう。公明党も都議会と国政とを使い分けているが……。

「いや、都議会はわからない。都民ファーストは代表交代で迷走しており、そのうち公明党は嫌気がさすかも」

 ある永田町関係者はこう述べた。

 実際に20日から始まる都議会では、自民党など野党が小池百合子都知事に鋭く切り込む予定だ。豊洲市場移転問題についても、都知事と公明党の見解は分かれており、両者のハネムーンが永遠に続く保障はない。

「それに乗じて解散を打てば、国政では自公の絆が切れないことがわかる」

 上記の永田町関係者は胸を張る。

 今朝から携帯が鳴り続けている。“常在戦場”は“臨戦態勢”に一変した。今年の夏は早く過ぎたが、長く熱い秋が待っている。

 

政治ジャーナリスト

兵庫県出身。姫路西高校、慶應義塾大学経済学部卒。国会議員政策担当秘書資格試験に合格後、政策担当秘書として勤務。テレビやラジオに出演の他、「野党共闘(泣)。」「“小池”にはまって、さあ大変!ー希望の党の凋落と突然の代表辞任」(ワニブックスPLUS新書)を執筆。「記者会見」の現場で見た永田町の懲りない人々」(青林堂)に続き、「『新聞記者』という欺瞞ー『国民の代表』発言の意味をあらためて問う」(ワニブックス)が咢堂ブックオブイヤー大賞(メディア部門)を連続受賞。2021年に「新聞・テレビではわからない永田町のリアル」(青林堂)と「眞子内親王の危険な選択」(ビジネス社)を刊行。姫路ふるさと大使。

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