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セルジオ越後氏、日本代表への苦言「今のままではアジアカップ優勝は厳しい」

浅野祐介OneNews編集長

ハビエル・アギーレ体制での新たなスタート。日本代表はホームにウルグアイ代表、ベネズエラ代表を迎え、1分け1敗で2試合を終えた。9日のベネズエラ戦に向け、「いろいろな選手を試し、アギーレにとって次につながる1試合にしてほしい」と語っていたセルジオ越後氏は2−2のドローで終わった2戦目をどう見たのか。話を聞いた。

セルジオ越後のサッカー日本代表論

ベネズエラ戦は2―2の引き分けに終わった。前半の日本はミスが多く、最初の10分〜15分くらいはよくプレスに行っていたけど、その後足が止まり、余裕がなかったね。相手の質が低かったからよかったものの、ウルグアイが相手だったらもっと失点していたんじゃないか。選手と監督が変わっても、守備にミスが出るという悪癖はどうしたものかね。今のままでは、アジアカップを獲るのは厳しいだろう。

トピックス的には、武藤嘉紀と柴崎岳のゴールはうれしいものだ。ただし、二人ともまだ荒削りな印象があるのは否めない。武藤の一生懸命で思い切りのいい姿勢は評価できるが、プレーがまだまだワンパターンだ。柴崎にしても、危険なミスを犯したことを忘れてはならない。どちらの選手も、強い相手との試合に出場した時にどうなるか。例えばブラジル戦でもぜひ使ってもらいたいね。まだ評価するのは早い。

この試合ではGKの川島永嗣に失点につながる大きなミスがあった。世界の強豪と肩を並べようとした時に、GKのレベルがいかに重要であるかは先のブラジル・ワールドカップでも学んだことだ。正GKの座を固定しすぎて競争がなくなっているのも問題だ。次のジャマイカ戦では違う選手を出してみてもいいのではないかと思う。もっとも、ジャマイカが相手ではGKの仕事はそう多くないだろう。多かったら困るよね。

ウルグアイ、ベネズエラ、ジャマイカ、ブラジルというマッチメーキングは、相手の質的にギャップがあって面白い。そうした中で継続的に選手を使って、彼らがどこまでできるか。見極めの時間はまだ始まったばかりだよ。

就任直後に「まずは(来年1月の)アジアカップで優勝を目指す」と語ったアギーレ監督。直近の目標に向けた見極めの時間はスタートしたばかりだ。

OneNews編集長

編集者/KKベストセラーズで『Street JACK』などファッション誌の編集者として活動し、その後、株式会社フロムワンで雑誌『ワールドサッカーキング』、Webメディア『サッカーキング』 編集長を務めた。現在は株式会社KADOKAWAに所属。『ウォーカープラス』編集長を卒業後、動画の領域でウォーカー、レタスクラブ、ザテレビジョン、ダ・ヴィンチを担当。2022年3月に無料のプレスリリース配信サービス「PressWalker」をスタートし、同年9月、「OneNews」創刊編集長に就任。

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