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母の日 シングルマザーと子どもたちをハッピーに

赤石千衣子しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長 
(ペイレスイメージズ/アフロ)

 5月13日、今日は母の日です。

 子どもたちが一年分のおかあさん、ありがとう、を言う日です。

 この日に、わたしは世界中のママと子どもたち、そしてパパと子どもたちにしあわせになってほしいと思っています。

 でもなかでもしあわせをなかなか感じる余裕のないシングルマザーと子どもたちにしあわせになってほしいと思っています。

 今、日本のシングルマザーと子どもたちの状況は厳しいです。

 国民生活基礎調査によると、8割以上の母子世帯の母は生活が大変苦しいあるいはやや苦しいと言っています。

 また相対的な貧困率は50%を越えています。

 全国ひとり親世帯等調査によると、80%以上の母親が働いていますが、平均年間就労収入は200万円です。

 子どもたちは5割が大学・短大に進学を希望していますが、実際にはその半分しか大学には進学できていません。

 日本の母子世帯の母は、せいいっぱいがんばっています。

 子どものしあわせのために眠る時間も削って仕事、あるいは家事と育児にがんばっています。

 ママたちは子どもとの時間をなによりも大切にしようとがんばっています。

 子どもとの会話を大切にしています。

 子どもには笑顔で接しようとしています。

 自分のことも大切にしようと思っています。

 お金はなくても一緒に遊べるところを探して子どもと楽しい時間を過ごそうとしています。

 もっともっと助け合える場もほしいと思っています。

 自分でがんばっていますが、支援も拡大してほしいと思っています。

 では、このママと子どもたちのために何をしたらいいのでしょうか。

国が政策でできることもあります。

自治体ができることもあります。

企業ができることもあります。

地域ができることもあります。

学校ができることもあります。

支援団体でできることもあります。

 まず、ママたちの声に耳を傾けてください。

 しんぐるまざあず・ふぉーらむはシングルマザーと子どもたちが生き生き暮らせる社会をつくろうと活動をしています。

 シングルマザーと子どもたちの声に耳を傾けてきました。

 そして、小さな団体ですがたくさんのことを実現し、たくさんのシングルマザーをサポートしてきました。

 これからもサポートしていきます。

 もっと多くの人びとができることがあります。 

 シングルマザーが疲れ果てたりあきらめたりしない、そんな社会をつくりましょう。

 生活が苦しい、と言っているシングルマザーをなくしませんか。

 シングルマザーが希望をもって子どもたちと暮らせる社会をつくりましょう。

 それはほかの人びとにとってもきっと生きやすい社会です。

しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長 

NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長。当事者としてシングルマザーと子どもたちが生き生きくらせる社会をめざして活動中。社会保障審議会児童部会ひとり親家庭の支援の在り方専門委員会参考人。社会福祉士。国家資格キャリアコンサルタント。東京都ひとり親家庭の自立支援計画策定委員。全国の講演多数。著書に『ひとり親家庭』(岩波新書)、共著に『災害支援に女性の視点を』、編著に『母子家庭にカンパイ!』(現代書館)、『シングルマザー365日サポートブック』ほかがある。

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