【精神科医が考える】応援される人と妬まれる人の決定的な違いとは？

精神科で外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーに対してHSP気質に関する発信、書籍刊行など幅広い分野で活動する精神科医しょうさんが、HSPやメンタルヘルスに関する身近なギモンを解説。生きづらいをラクにするためのヒントを連載形式で紹介します。 こんにちは。精神科医しょうです。「この人を応援したい…！」そんな風に思われる人と、反対に妬まれてしまう人の違いってなんなのでしょうか？実際、多くの人が成功を目指して努力しますが、なぜかある人は周囲から温かく応援され、別の人は反感を買ってしまう。そんな話も良く聴きますよね。実は、その違いは、日々の行動や他者との接し方に大きく影響されています。今回は、その違いを3つのポイントに絞って解説していきます。 ＜写真＞【精神科医が考える】応援される人と妬まれる人の決定的な違いとは？ ■1. 謙虚さと誠実さ 応援される人は、成功を手にしても謙虚さを保つことができ、感謝の気持ちを表します。 例えば、ある会社で昇進したAさんは、昇進後も同僚や後輩たちに感謝を示し続け、チーム全体の貢献を強調しました。そして彼女は「自分一人ではこの成果は達成できなかった」と公に発言し、同僚一人ひとりに感謝の言葉をかけたんですね。このような謙虚さ誠実さが溢れている姿勢は、周囲に「この人を応援したい」という気持ちを自然に抱かせるのです。 一方で、妬まれる人は自己中心的な態度が当たり前になっている傾向があります。例えば、昇進後のBさんは、自分の成功を自慢し、他人の貢献を軽視するような言動を繰り返しまったんですね。「私は他の人よりも努力してきたからこそ、ここまで来られたんだ」という言い方をし、他者のサポートや協力を無視した態度を取ることで、周囲との間に壁を作ってしまいました。結果として、同僚はBさんを疎ましく感じ、応援するどころか距離を置き始めたのです。 どうでしょうか？昇進という同じ出来事があったにも関わらず、Aさんは応援され、Ｂさんは妬まれるという結果になってしまいました。 ■2. 共感力と他者の視点を理解する力 応援される人は高い共感力を持っていることが多いです。 例えば、職場で忙しい時期にCさんは、同僚がストレスを抱えていることに気づき、ランチの時間を利用して「最近、どう？」と声をかけました。Cさんは相手の立場に立って話を聞き、必要ならサポートを提供したんですね。このように共感力を持ち、他者の視点を理解しようとすることで、Cさんは周囲との信頼関係を築き、結果的に「応援される人」となっていったのです。 一方、妬まれる人は他者の感情や状況に無関心である傾向があります。例えば、Dさんはプロジェクトがうまく進まないと、チームメンバーに責任を押し付け、自分だけが成果を上げているかのように振る舞いました。当然彼女はメンバーが困っていることに気づかず、助けの手も差し伸べず、結果としてチーム内の信頼を失ったんですね。このような態度は孤立を招き、他者から反感を買いやすくなります。 ■3. 競争心と協調性のバランス 成功を目指す中で競争心は大切ですが、応援される人は競争心を表に出さず、協調性とのバランスを保つことができます。 例えば、あるスポーツクラブで、練習熱心なEさんがいました。ですが彼はライバル心を持ちながらも、チーム全体の向上も重要視していたんですね。試合の前には、他のメンバーに練習のコツを共有し、彼らが困っているときには親身になってアドバイスを送りました。この協力的な姿勢が周囲から信頼され、自然と「一緒に頑張ろう」「応援したい」と思わせる要因となったのです。 反対に、同じクラブに所属するFさんは、同じく練習熱心で強い競争心を持っていました。しかし、自分が試合で目立つ事しか考えておらず、自分が良ければチームが負けても関係ないといった態度を取っていたんです。その結果は言わなくてもわかりますよね。 以上の3つのポイントからもわかるように、「この人を応援したい」と思われる人と、反対に妬まれてしまう人との違いは、日常の行動や人との接し方に深く根ざしています。ぜひ、あなたも一度自分の行動や人との接し方について、振り返る時間を作ってみましょう。 文／精神科医しょう 普段は精神科医として働きながら、InstagramやvoicyにてHSP気質に関する発信も行なう。総フォロワー7万人以上の方々に対し、「他人軸ではなく自分軸で気楽に生きられる」をテーマに発信中。