意外と知らないイーロン・マスクが手掛ける衛星「スターリンク」は何が画期的なのか?
2023年からは「夏フェスで通信が繋がらない問題」の解決策として重用される
スターリンクは2023年頃から「夏フェスでスマホが繋がらなくなり、会場での電子チケットの表示やキャッシュレス決済ができない」問題の解決策として、取り入れられるケースがあります。その代表例がROCK IN JAPAN FESTIVALでの導入例です。 そもそも夏フェスは限定された範囲に極めて多数の客が集うため、会場内及び周辺エリアではモバイル通信が繋がりづらくなる事例が散見されがちです。 ・キャッシュレス決済ができない ・電子チケットの表示や顔認証ができない ・緊急時の通報などの連絡にも支障が出る など会場内での通信品質の低さは、イベント運営のネックになりがちです。そこで注目されたのがスターリンクです。 まずスターリンクのアンテナは可搬性が高く、簡単に持ち運べるのが特徴。そのため混雑しやすい入場口や物販エリア、飲食エリアなどに集中してアンテナを設置したり、状況に応じて予備のアンテナを持ち運ぶなどの対策が可能となります。よって入場口では電子チケットや顔認証のスムーズ化ができ、物販エリアや飲食エリアではスマホ決済のスムーズ化が実現されるようになりました。 ■運営側の連絡もスムーズに エリアに合わせてアクセスポイントの設置台数を変えることで、データ利用効率の最大化と同時に通信の低速化の防止となり、運営側の連絡もよりスムーズになります。さらにステージなどの広範囲を安定してカバーする必要のあるエリアでは、音声通話時の品質も確保するなど、よりスムーズでキメ細かな運営体制の構築が実現可能となりました。
Starlink(スターリンク)の主な画期的なポイント
Starlink(スターリンク)が画期的だと言われているポイントをあらためて整理します。 ■メリット1. 場所に左右されないインターネット環境 Starlink(スターリンク)の大きなメリットは場所に左右されないインターネット環境。衛星通信により、これまでの通信サービスではカバーしきれなかった山奥や辺境の地域でも、ネットを使えるようになります。 ■メリット2. 自然災害などへの通信インフラの備えとしても最適 先述した通り、Starlink(スターリンク)は自然災害や戦時下における通信インフラの備えとしても期待されています。災害時や戦時下では通信回線が寸断されることがあり、被災地ではネット環境が使えないことも起こります。しかし衛星通信は、地上の通信インフラが破壊されている状況でも、スターリンク端末があれば独立して機能します。