意外と知らないイーロン・マスクが手掛ける衛星「スターリンク」は何が画期的なのか?
なお国内では、Starlink(スターリンク)はKDDIやソフトバンク、NTTドコモが提携をスタート。基地局のバックアップとしての衛星利用や、利用者が衛星インターネットをアンテナなしでスマホから直接通信できる仕組みの整備を進めています。将来的にはスターリンク端末なしで「スマホと衛星が直接通信する」時代がやってくるかもしれません。 ■メリット3. 衛星インターネットとしては非常に高速な通信速度 これまで述べてきた通り、Starlink(スターリンク)は衛星インターネットとしては非常に高速な通信速度が提供されています。
スターリンクの衛星は従来の衛星より低軌道を周回していることが特長。これにより衛星インターネットながら低遅延と高速な通信が実現されており、年々、遅延のさらなる改善も進んでいます。米国ではピークの時間帯に「48.5ミリ秒」→「33ミリ秒」へと、遅延の中央値が30%以上削減されています。ちなみに速度としては下り最大 200Mbpsほどが期待されます。 光回線のような速度や低遅延を期待すると、その通信品質には及ばない点も多いものの「災害時の備え」や「光回線を導入していない自宅やマンションのベランダに置くもの」としては十分な品質ではないでしょうか。 ■メリット4. 簡易な設置と操作方法 初期設定やアンテナの設置はユーザー自身が行うことができ、設置場所さえ確保できていれば専門知識は不要です。設置にかかる時間も10分から20分程度で済みます。「場所」さえ確保すれば、設定が極めて簡単なのはStarlink(スターリンク)のメリットです。
「固定回線を使わずWi-Fiエリアを構築する」手法としてスターリンクは定着しそう
Starlink(スターリンク)は低軌道衛星を利用するため、通信に必要なのはアンテナのみ。世界中のどこでもWi-Fiエリアを構築でき、夏フェス会場から山奥、戦時下や災害時の国まで端末さえあれば簡単に通信が実現できます。 そのため、これまで通信インフラの整備が遅れていた地域でも、手軽にWi-Fiエリアを構築できるように。これにより新たな通信インフラの構築手法として、幅広い分野での活用が期待されています。Starlink(スターリンク)は、固定回線に依存しないWi-Fiエリア構築の新たな選択肢として、今後ますます定着していくと予想されます。
オトナライフ