これで花粉症とサヨナラできる!? 東大名誉教授が作った「長沢オリゴ」のその後
――しかし、それだけ売れていたら、他の企業からコラボのオファーやメディアから取材の依頼なんかもありそう。 実は大手の食品会社から、「買収したい」というお話は何度かありました。お断りしましたが……。メディアからの取材に関しても、正確な情報を発信するのが難しいため、基本的にはお受けしていません。 ――ビジネスを大きくするつもりはないんですね。 長沢オリゴって売るのが意外と難しいんですよ。というのも、販売を続けているうちに、効果を実感しにくい人が1割ほどいることがわかってきたんです。 たとえば、下剤を常用していて、腸のぜんどう運動が弱くなってしまった人は、便通の改善を実感することが難しくなります。また、長沢オリゴは睡眠の質にもアプローチしますが、ある睡眠導入剤を常用している人は、動悸や興奮といった副作用のため、安眠が妨げられる可能性があることがわかってきました。 そういった場合には、スタッフが相談に乗って説明をするよう心がけています。だから、あまりに規模を大きくしてしまうと、どうしても対応が難しくなってきます。ですので、今でも地道に販売しているんです。
長沢オリゴは酪酸菌の大好物
――そろそろ花粉症の時季。長沢オリゴがどのようにアプローチするのか、メカニズムを改めて教えてください。 私の著書である『花粉症は1日で治る!ーー東大の微生物博士が教える』(自由国民社)で詳しく紹介していますが、カギを握るのは、大腸に棲んでいる酪酸菌です。この菌にはあらゆる体の炎症反応を抑える働きがあります。 酪酸菌のエサとなるのが、水溶性食物繊維のフラクトオリゴ糖、つまり長沢オリゴというわけです。これを1日10~30g摂取すれば、翌日に大腸内の酪酸菌は5倍ほどに増えます。 花粉症も炎症の一種ですから、当然、改善に効果が期待できます。症状の強度にもよりますが、たった1日で治ってしまったという人も少なくありません。 ――花粉症のほかにはどんな声が届いていますか? アレルギーが多いですが、自己免疫疾患、リウマチなどさまざま。原因はわかりませんが、薄毛が改善したという人もありました。また、最近増えているのがうつ病に関する声です。