「まだ5月だから」と油断しないで 早い梅雨入り、早めの備えを
これまでに沖縄~東海まで梅雨入りするなど、今年は西日本~東日本の広い範囲で平年より早い梅雨入りとなっている。気象庁は20日、「いつもの年より1カ月、あるいはそれ以上に早く大雨に警戒を要する状況になっている。梅雨の後半を待つことなく、早めに防災や避難に関する準備を確認してほしい」と呼び掛けた。 気象庁命名の豪雨災害、7割以上が「7月豪雨」 梅雨末期は全国的に大雨に警戒を 気象庁によると、日本付近で偏西風が北に蛇行していることや、太平洋高気圧の勢力が強いことで、梅雨前線が平年より北に位置していることが、梅雨入りが早まった要因だという。この影響で、すでに今月17~18日には九州~北日本の広い範囲で大雨となり、熊本、愛媛、秋田、北海道などで、5月の記録を更新するような雨が降ったところもある。 さらに、これから21日にかけて、梅雨前線の活動が活発となる影響で、西日本から東日本の広い範囲で、17~18日と同じような大雨となることも考えられるという。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫などに警戒が必要だ。 過去を振り返ると、梅雨末期の6月末から7月にかけて大きな豪雨災害が発生するケースが多いが、気象庁は「『まだ5月だから』と油断しないで」と話している。 気象庁によると、21日午前6時までの24時間の予想雨量は多いところで、▽九州南部、九州北部、四国、近畿=250ミリ、東海=200ミリ、関東甲信=120ミリ、中国、北陸=100ミリ――の見込み。また、その後、22日午前6時までの24時間の予想雨量は多いところで、▽東海=200~300ミリ▽近畿、関東甲信=100~200ミリ▽北陸=100~150ミリ――の見込み。