妊娠8ヶ月で我が子に障がいがあると気づいた母 現在は日々の暮らしに役立つ情報を多くの人へ発信
そう君のサポートにあたって
ーそう君をサポートするうえで意識していることなどはありますか? 全盲で自閉症のそう君を子育てする中で意識していることは「情報を本人が理解できる方法で伝え、本人が考えながら暮らせる環境を作る」ことです。自閉症の方の支援の中で視覚支援が有効であることは一般的に知られていますが、そう君は全盲のため視覚支援ができません。 その代わりにやっているのが、実物を使った支援です。 小学2年生になる直前に自閉症と診断されましたが、そのときいろいろな参考書を取り寄せ、どの支援が合うか試行錯誤し辿り着いた支援方法を現在も行っています。 ー具体的にはどのような支援を行っているのでしょうか? 「見通しを持つと落ち着いて過ごせる」という特性がある自閉症の方は、写真や絵カードを使った支援をされている方多いのですが、それをそう君用にアレンジしました。触覚と聴覚を使った方法へ変更し支援しています。 「今日は学校で給食を食べた後にデイサービスへ行き帰宅するよ」と本人に実物を使ってお知らせしています。 初めはこの方法が有効なのかわからない状態でしたが、まずは1年間続けてみようと始めました。その後、年単位で落ち着いていき自傷やパニックがひどく家族みんなで疲弊していた頃と比べると現在は穏やかに笑顔で過ごせる時間が増えました。 ジェスチャー(手話などを参考にした独自のジェスチャー)を使い本人の意思を伝えてくれることも増え、本人が考えながら暮らしていることを実感しています。
今後チャレンジしたいこと
ー今後そう君との日常でチャレンジしてみたいことはありますか? もっとコミュニケーションの幅を広げていけたらと考えています。ジェスチャーや発語でコミュニケーションをとっていますが、まだまだ私たちが思っている以上に本人の伝えたいことがあると感じています。VOCAなどを使用し、もっとコミュニケーションが取れるようになれば良いなと考えているところです ※VOCA(Voice Output Communication Aid:音声出力型コミュニケーションエイド)…言語に障がいがある方など、コミュニケーションが困難な方が使用する支援機器。 ーこれからの投稿ではどんなこと発信していきたいですか? 今までと変わらず我が家の日常をゆるーく投稿しつつ、障がい児との日々の暮らしの中で役立つ情報をお届けしたいと思っています。そして、あまり知られていない障がい児との暮らしをたくさんの方に見ていただけたら嬉しいです。 情報があまりないという中、このように発信してもらうことで、多くの人が助かっていることでしょう。
ほ・とせなNEWS編集部