井上ひさし文楽を舞台初上演 拝金オヤジが恋したら?
「金左衛門は強欲な親父だが、かわいいところがある」
稽古舞台の後、金仲屋金左衛門を遣う桐竹勘十郎が報道陣の取材に応じ、「金左衛門は強欲な親父だが、かわいいところがたくさんある。楽しく遣いたい」と意気込んだ。金左衛門のあくの強さを場内全体に伝えられるよう、やや大きな仕草での表現に工夫を凝らす。
夜の段で、大切な金壺が消えていることに気付いた金左衛門が、あわてふためいて頭ごと地中に突っ込んで、壺を探す。迫力満点だ。「人形は割と自由にできるので」、思い切って演出に取り入れたと自信を示す。 公演は8月9日まで。1日3部構成で、「金壺親父恋達引」は第3部サマーレイトショー(午後7時開演)。詳しくは国立文楽劇場の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)