教育ジャーナリスト・おおたとしまささん「今しかできないこと大切に」 千葉・市川で講演
「高校生のための文化講演会」(産経新聞社・一ツ橋文芸教育振興会主催、文部科学省・集英社後援)が22日、千葉県市川市の国府台女子学院高等部で開かれた。教育ジャーナリストのおおたとしまささんが「後悔する技術」をテーマに、1年生約270人を前に熱弁をふるった。 おおたさんは自らの人生経験を振り返りながら「後悔とは自分自身に問いかけること。(自分が感じた)傷を反芻(はんすう)し、ボーっとする時間を持つことで、自己変容できる」と語った。 さらに、「自分の弱さに寄り添う強さを持ってほしい。大人になってもできることは必ずしも今、する必要はなく、今しかできないことを大切にしてほしい」と訴えた。 講演後、1年生の田丸萌依乃(もえの)さんは「何事も解決を焦る必要はないと感じた。高校生活や受験に生かしたい」と感想を語った。 司会役を務めた2年生の高橋葵さんは「私自身、失敗だらけ。でも、『それでいい』と背中を押してもらった。ボーっとしつつ、前に進みたい」と満足した表情を見せた。 文化講演会は、各分野で活躍する文化人を招き、全国各地で開かれている。今回で59回目。(飯塚友子)