【ランキング】受験生に人気の筆記具は? 見えてくるのは「物価高での節約志向」
学習用タイマーが人気の理由とは?
今回のランキングは、高校3年生を中心とした大学合格を報告したユーザーを対象にしたデータです。前出の伊藤さんは、「もう少し幅を広げて中高生という視点で見ると、文房具に対する価値観は二極化しています。受験間近の人たちは機能性や価格を重視する傾向があるのに対して、もう少し下の学年では、勉強に対するモチベーションを上げるために、かわいいデザインの文房具を使用している人たちも多い」と話します。 Studyplus Ads事業本部 クリエイティブコミュニケーション部の福村夏菜さんによれば、中高生にとって身近なインスタグラムをはじめとするSNSには、「勉強アカウント」が広がっています。「勉強垢(あか)」と呼ばれ、自分の勉強の様子やおすすめの勉強法、お気に入りの勉強グッズなどを投稿するSNSのアカウントです。 「インスタグラムの『勉強垢』というハッシュタグで調べたところ、338万件もの投稿がありました。そこでは、受験生たちがかわいいノートを紹介したり、シンプルなノートにシールやテープでデコレーションしたりしたものがたくさん紹介されています」 最近、はやっている勉強法の一つが、「Study With Me」というスタイルです。自分が勉強している様子を撮影した動画などをSNSにアップし、他者と共有しながら、勉強するものです。 「この『Study With Me』では、タイマーを使って勉強時間を記録する様子もよく出てきます。その影響といわれていますが、かわいいデザインの学習用タイマーが多く販売されるようになり、よく売れています」 保護者の世代には想像もつかないことですが、これが現実に起きていることです。ときには気になる「勉強垢」をのぞいてみるのもいいかもしれません。 (文=狩生聖子)
朝日新聞Thinkキャンパス