「マユは相当、気合い入ってた」石川真佑から伝わった“怒り”の感情…不完全燃焼カナダ戦の鬱憤晴らした豪快スパイク〈女子バレー五輪決定秘話〉
オシャレもプレーも進化した石川真佑
イタリアリーグから帰国後、髪色は少し明るくなった。両耳にはピアス、指先にはジェルネイル。日本では制限があったオシャレも、プレーに支障がないなら問題ないと楽しむようになった。振る舞いもどこか堂々としており、今年1月に石川県で行われた復興支援の紅白戦とバレーボール教室の場でも、眞鍋政義監督に挨拶をうながされると「チャオ!」と笑わせる余裕を見せた。 もちろん、バレーボールではより顕著だ。ネーションズリーグではサーブを受け、パスしてから攻撃に入る回数が増えたが、自分にボールが集まることも苦にしない。トスに関しても「もっと(自分が)打ちたい場所に“山”がほしい」と要求するようになった成果を、随所で発揮してきた。 カナダ戦では個人に目を向ければ攻撃に課題を残したが、チームとして見ればサーブでの失点も目立った。その解消に努めるべく、石川らと一緒にポジションの確認をしたと話すのはリベロの小島満菜美だ。 「サーブレシーブでそれぞれどこまで行くかという連携の話をしました。真佑も積極的に意見を言うし、(岩崎)こよみさんとはコンビネーションの話もしていた。セルビア戦に向けては、相当、気合入っていたと思います」 小島の言葉通り、石川は第1セットの1点目から力強いスパイクを決めた。ラリーを締めるインナーに叩きつけるスパイクやノータッチのサービスエース。終わってみれば、スパイクで15点、サーブで2点、計17得点は両チーム最多の数字だった。 「個人としては悔しさもあった分、今日出し切ろうと思って準備をしたので、それが結果に出せたのはよかったです。でも、上位のチームに対してまだまだ自分が点を獲らないといけない場面があるので、もっともっと、自分自身を上げて行きたいです」 福岡ラウンド最終日のアメリカ戦、そして、その先にあるパリ五輪で強くなった自分を見せる。欲しいトスを呼び、すべて力の限り叩きつける準備も覚悟も揃っている。
(「バレーボールPRESS」田中夕子 = 文)
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