3年の沈黙を破る「OPPO Find X8」。ハッセルブラッドカメラ搭載の妥協なき旗艦スマホ
OPPOは11月29日、ハッセルブラッドカメラを搭載したフラグシップモデルの5Gスマートフォン「OPPO Find X8」を発表した。予約受け付けは開始しており、12月12日に発売する。直販価格は13万9,800円。 【画像】オウガ・ジャパン 専務取締役 河野謙三氏 本稿では、同日に行なわれた新製品発表会の内容や実機写真をお届けする。製品の仕様などについては既報をご覧いただきたい。 発表会冒頭では、オウガ・ジャパン 専務取締役の河野謙三氏が登壇し、Find XシリーズについてやOPPOの戦略方針などを紹介した。 同氏はFind Xシリーズについて「最高の技術力と妥協なき品質追求の結晶であり、OPPOのDNAそのものを体現するフラグシップブランド」と述べ、3年間の沈黙を破り登場したOPPO Find X8の意義を強調した。 また、この3年間も多くのファンから次のFind Xシリーズを待ち望む声が絶えなかったといい、その期待に応えるべく完璧を追及してOPPO Find X8をリリースしたと語った。 OPPOは、グローバルでの特許出願件数が10万5,000件を超え、そのうち5万9,000件以上が認定を受けており、2023年の特許出願件数ランキングは世界第9位だったという。 特にAI分野での技術革新が著しく、5,860件以上の特許を取得しており、次世代のスマートフォン体験を創造するための揺るぎない決意の証だと河野氏は語った。 「今後3~5年間でスマートフォンは最も重要なAIデバイスとなる」と河野氏は述べている。OPPOはスマートフォンでの最もパーソナルなAIアシスタントの実現を目指しており、独自のAIセンターを設立し、すでに100を超える革新的なAI機能を開発しているという。 OPPOはGoogleやMicrosoft、MediaTek、クアルコムとの協業により、AI技術のさらなる進化を追求する。同社は12月末までに世界で約5,000万台のAIスマートフォンを出荷するという。 OPPO Find X8の特徴については、オウガ・ジャパン 営業推進部 プロダクトマネージャーの中川裕也氏が説明した。本製品のデザインは、厚さ7.9mmと重量193gという薄型軽量化を実現し、カメラモジュールの突起を約3mmに抑えるほか、ディスプレイは約6.6型で片手でも持ちやすいサイズ感にこだわったという。 OPPO Find X8は、1.45mmというOPPOスマートフォン史上最も薄いベゼルを実現している。このベゼルを達成するために、ディスプレイケーブルそのものを固定化して、固定スペースや緩衝スペースを節約する新たなディスプレイ接着技術を開発した。 カメラ性能については、3つのカメラすべてが5,000万画素の解像度を搭載している。広角カメラにはSONY LYT-700を採用し、光学式手振れ補正とF1.8の明るいレンズで、あらゆる環境で高い撮影性能を発揮する。超広角カメラは120度の画角で高画質なマクロ撮影にも対応し、使い勝手の良い設計を謳っている。 望遠カメラには、世界初のW型プリズム構造が採用されている。レンズから入った光を3回反射させて焦点距離を稼ぎ、センサーもスマホ本体と平行に配置することで大型化を実現。薄型軽量なボディを保ちながらも高性能な望遠撮影を可能とする。最大120倍のズームもAIによる補正で高品質な仕上がりを提供できるという。 また、OPPO Find X8はハッセルブラッドとの共同開発による「Hasselbladマスターカメラシステム」を搭載する。プロフェッショナルな写真体験を提供するために、自然な色彩再現と被写体の詳細な描写を実現している。 AI機能の強化もOPPO Find X8の大きな特徴で、「AI消しゴム」機能が進化し、背景に映り込んだ不要な人物をワンタップで削除できるようになった。AI画像編集機能では「AI反射除去」や「AIぼかし除去」、「AI鮮明度強化」、「AIベストフェイス」などを備え、1枚の顔写真から複数のポートレート画像を生成できるアプリ「AIスタジオ」も用意する。 AI機能ではこのほか、画面上の文章を即座に要約したり翻訳したりできる「AIツールボックス」や、複数のメモや文章をAIが整理して1つの文章を提案する「AI文書アシスタント」を搭載するほか、Googleの「かこって検索」にも対応する。 発表会では、ゲストとしてフォトグラファーの酒井貴弘氏が登壇し、OPPO Find X8の使用感について写真による作例とともに紹介した。同氏は、普段使用する一眼カメラに比べて、OPPO Find X8の軽量性がロケーション撮影での機動性を高め、カメラを意識させず自然な距離感で撮影することができたと語った。 酒井氏は、OPPO Find X8のカメラの色再現力と質感の描写力に特に驚いたといい、画像編集の必要がほとんどないほどの仕上がりが得られたという。また、ポートレートモードや120倍ズーム、XPANモードなど、さまざまな撮影モードを活用し、髪の毛の繊細な描写や自然な光の表現が可能であったことに感銘を受けたと述べた。 同氏は、OPPO Find X8ではプロだけでなく初心者でも簡単に高品質な写真を撮影できる点を強調し、OPPO Find X8が提供する撮影体験を多くの人に楽しんでほしいとメッセージを送った。 今回の発表会では、アクセサリ製品群の拡充も発表された。AndroidおよびiPhoneにも対応する新しいアクセサリを通じて、OPPOならではの革新的な体験を提供し、より多くのユーザーにデジタルライフの新しい選択肢を提案することを目指しているという。 発表会では、OPPO Find X8とあわせて発表されたエントリーモデルの5Gスマートフォン「OPPO A3 5G」や、タブレット「OPPO Pad Neo」も含めた実機が展示された。OPPO A3 5GとOPPO Pad Neoも予約受け付けを開始しており、12月12日に発売する。直販価格は順に3万2,800円、4万4,800円。
PC Watch,浅井 淳志