“学歴のある人お断り”の転職サービス。「大学時代に逮捕されたこと」が“拝金主義だった”創業者の転機に
「裕福なクラスメイト」が妬ましかった
逮捕の前後で人生が大きく転換した。そう語る仲田氏の、もっとも大きな変化はこんな点だ。 「逮捕以前は、簡単にいえば拝金主義だったと思います。資本主義社会のなかでは金を持っている人間こそが正義なのだという、極端な考え方に陥っていたんです。おそらくそれは、住んできた地域が都会だったこと、通っていた学校に裕福な生徒が多かったことが原因で、自分よりも恵まれているように感じる同級生が多かったからだと思います。 私自身、貧困家庭出身というわけでもないのに、金に対する執着があったように思います。たとえばロレックスをして大学の授業に来るようなクラスメイトを見ると、妬ましく思っていました。学費を自分で調達していた自分と無意識に比較して、劣等感があったのかもしれません。 しかし、自己の利益だけを追求して仕事をしていても、残るものは何もありませんでした。当たり前ですが会社は倒産し、仲間だと思っていた人のなかには離れていった人も多くいます。それらは、全部自分の歪んだ考え方が原因だったとわかったんです」
「20歳の元ホスト」が「年収1000万円の営業マン」に
バトルクライ株式会社の転職サービスでは、単に中卒・高卒者を集めて登録をさせるだけではなく、手厚いアフターフォローを行っている。 「登録は無料で、弊社キャリアアドバイザーと一緒に自分の強みを考えながら能力を活かせる職場を検討することができます。やはり中卒・高卒者のなかには、家庭環境に恵まれなかった人もいて、たとえば過去に犯罪歴がある、身寄りが居ない、銀行口座を持っていない、などのケースがあります。これらは就活市場においてかなりのビハインドになります。そこを弊社がしっかりとサポートしていきます」 転職を支援した人のなかには、こんな思い出深いケースもあるという。 「20歳で弊社に相談に来てくれたホストの子でした。売れている子で、月間200万円を売り上げることもあったといいますが、いわゆる売掛金を回収できずに失職した経緯があります。さらに遡れば、彼は17歳で親が死んでしまい、生計を成り立たせるためにホストになったということでした。 当初、『工場でもなんでもいいので紹介してください』と言っていた彼でしたが、そのコミュニケーション能力の高さにキャリアアドバイザーが注目し、企業様といろいろすり合わせた結果、営業職で転職することができました。現在は年収にして1000万円近くもらえているはずです」