その手があったか!蛇籠で外の視線を遮断する、建築家の六鹿 篤さんが手掛けた豊かな自然に囲まれる家
コンクリートの塊が跳ね出したファサードがクールな印象を与える外観とは対照的に、建築の内側は中庭に開いた開放的な空間となっている蛇籠の家。「人は自然と共にある」をモットーとする建築家の六鹿 篤さんは、モダンな建築を好む住み手の希望を叶えながらも、家のなかを散歩できるような豊かな緑を享受する住まいを実現させました。 【写真で見る】外の視線を蛇籠で遮断!建築家の六鹿 篤さんが提案するモダンながらも豊かな自然に囲まれる住宅
庭の緑に包まれながら暮らせる身近な自然と向き合うモダンな邸宅
雑木の庭と一体化するようにコンクリートの塊が跳ね出したファサード。南西の角地に立つその家は閉じた印象ですが、内部は中庭に開いたおおらかな空間が広がっています。 この住宅を設計したのは、「人は自然と共にある」をモットーとする建築家の六鹿 篤さん。「モダンな家に」という住み手の要望に、単にクールなデザインに収めるのではなく、素材感や手仕事の跡を残した意匠蛇籠で応えました。 その象徴が道路側からの視線を遮る「蛇籠」の壁です。「砕石をステンレスの枠に詰めた蛇籠は、本来は土木用の資材ですが、雨や風が通り抜ける自然と親和性の高い材ととらえて使用しました」
地下RC造に木造2層を載せた建物は、ジグザグと進むシークエンス。蛇籠の壁沿いに歩き、奥に吹き抜けの玄関ホールが現れます。 階段を上りきって振り向くとLDKの全体像が見えるように、あえて体を反転する動線で広がりを深く体感できるように設計されました。 LDKはDKとリビングで場が分かれており、庭と同じタイル張りの床が低いリビングは、より地面の近くで過ごす感覚が楽しめます。 緑豊かな自然を背景にしながら室内を散策するように、空間の奥行きを味わえる情緒あふれる住まいです。
どんな風に住みたいかを理解し、発想を提案してくれる建築家との出会いはきっと楽しいもの。臆せず相談してみましょう!