EVの正解は「超小型車」だ! そう思わせてくれるKGモーターズのEV試作機が完成。
環境性能が高く維持コストが低い次世代モビリティを開発している「KGモーターズ」が、1人乗り短距離に特化した超小型EV「ミニマムモビリティ」の試作一号機を完成させたことを発表。「移動の最適化」を体現するこのモビリティについて紹介しよう。 【画像】ミニマムモビリティをもっとよく見る!(全14枚)
EVの正解は小型コミューター? その理由とは
車両価格、遠距離移動への不安、充電施設等のインフラ整備の遅れ、車種の選択肢の少なさなど、日本ではEV普及になかなか拍車がかからないが、単純にガソリン車の代わりとして、EVはまだ魅力が足りていないのだろう。 東広島市に拠点を構える「KGモーターズ」は、“小型モビリティで世界をワクワクさせる”ことをビジョンとし、2025年に自社で開発した超小型EVを量産、さらに自動運転によるMaaSの展開を目指すスタートアップ企業だ。この同社の超小型EV「ミニマムモビリティ」は既存のEVが抱える問題を解消し、さらに私たちの「移動の最適化」を実現するという、壮大な計画を持つモビリティとなっているので、紹介させていただく。 ■Youtuber「くっすんガレージ」で培われた人気と実力 KGモーターズを創業した楠一成氏と横山文洋氏は、YouTuberとして自動車メーカーを設立したという異色の経歴を持っている(チャンネル登録者数は2024年2月時点で約19.4万人)。番組ではラジコンをハイパワー化したり、中国製EVを分解する企画など、豊富な知識のもと人気動画をいくつも配信し、自作EVを試行錯誤しながら「ミニマムモビリティ」として完成させていく様子も配信している。 ■移動の最適化とは? 国土交通省が発表している国内での自動車利用の実態によると、日本人の約7割が“移動距離は10km未満”で、同じく約7割の人が“1人で移動”、そして、約5割の人が“高速道路をほとんど利用しない”という。この結果を受け、同社では現在の軽自動車でさえオーバースペックであると捉え、そのようなモビリティで移動することは、ユーザーのコスト負担や、環境負荷の面を鑑みても移動が最適化されていないと感じたそうだ。その結果、ならば自分たちで移動を最適化できるソリューションを提案しようという結論に至ったという。