「俺の子ども産んで。40万渡すから」農家の男性に言われて…ドン引きした30歳女性の“まさかのその後”
うわさ話が大好きな人たちは、いつも他人のことを詮索
綾香さんが違和感を覚えたのは企業体質だけではありません。会社の外でも、初対面で「結婚してるの? 子どもはいるの?」と聞かれるのは当たり前。首都圏で暮らしていればあまり経験はしないことですよね。 当時綾香さんは、親しい取引先の人と食事をする機会がありました。その場に、綾香さんと同じ20代の地元農家の長男が連れて来られたことがあったそうです。 「今思えば、お見合いのようなものだったのかもしれません。でもその農家の長男、会食の場で『◯◯ホテル(ビジネスホテルチェーンの名前)は風俗嬢を呼べないからさ』とシモネタを言ってたんです」 こういうレベルのシモネタを女性の前で言う男性は、割といたそうです。首都圏でのできごとならドン引きでしょう。 綾香さんが暮らしていた街は人が歩いているだけで誰かに見られ、「綾香さん、〇〇にいたでしょ」と言われることもあったとか。「〇〇の奥さんが浮気をした」「〇〇さんのところは死産だった」「あそこは離婚して娘が出戻りだ」こんなうわさ話が当然のように流れるのだといいます。 周りには、ウィンタースポーツ、狩猟、パチンコ、飲み会が趣味といった人が多く、どちらかといえばインドアで文化的な趣味を持つ綾香さんは、話の合う男性にあまり出会えなかったそうです。気配りができる素敵な男性はもちろん田舎でもいたものの、そうした男性はほぼ例外なく結婚していました。
5時間かけて会いに行った男性は、男尊女卑のかたまり
その後、綾香さんは北海道の会社を辞めて東京で働き始めます。30歳の時、マッチングアプリのPairsに登録しました。 「特に近場の男性にこだわっていたわけではかったので、いろんなところに住んでいる男性とマッチングしました。その中で北海道で農家を営む、タケル(仮名)という28歳の男性とマッチングしました。 彼は高校卒業後に東北地方で働いた経験があって、その後、実家に戻って農家を継いでいました。本州で働いた経験があるなら、前時代的なところは少ないかもしれないと思ったんです」 Pairsでメッセージをしている時は楽しく、通話をしたときも盛り上がったそうです。綾香さんは長期休暇を利用して、彼の住む北海道へ会いに行くことにしました。片道5時間ほどかけて。