旭化成建材(株)による杭工事実績3,040件に関する調査報告(全文8)
是正措置について、原本の保管と提出以外に何かやっているのか?
NHK:NHKのミネダと申します。まず、1点なんですけども、先ほど是正措置についてちょっと述べられていたと思うんですけれども、この点というのは先ほどは、その原本の保管と提出っていうことが1つあると思うんですけれども、これまず、いつぐらいからこれって実際に是正されているんでしょうか。 柿沢:原本提出は、今回明らかになったので、10月、先月に徹底するように支持を出しております。 NHK:ちなみに、是正措置なんですけれども、この原本の保管と提出以外に、今、ほかにやっていることがあるのであれば、教えていただきたいのと、また逆に今後考えている是正措置というのが何かあれば、検討段階でも教えていただけたらと思うんですが。 柿沢:今後のということにつきましては、やはりもっと幅広く、深く、背景、動機等を見ていかないといけないと思っておりますので、現段階で何かお話できるようなアイデアがあるわけではありません。 で、当面今回の件が発覚して、まず一番大事なのはコピーを取ることじゃなくて原本を持っておく。で、それが取れないときはすぐ連絡するということと、あとは2年前ぐらいだったですか。いわゆるバックアップを取れる機械に全部替えようということをやっているんですけれども、それをさらに徹底すると。取れなくてもバックアップでデータが取れるという機械に替えてくださいということになるわけですけど、それをさらに徹底すると。大きく当面の是正というのはこの2点を徹底しております。 NHK:ちなみに、そのバックアップの点だと、逆にその数字とかっていうのが全てパソコンの中でいじることができるっていう、逆にそういうこともあり得ると思うんですけど、その辺りのこう、是正だとか注意だとか、どうやって監視していくのかっていう点については何か考えていらっしゃるんでしょうか。 前嶋:その辺のロック、ロック的な改ざんができないようなものにするっていうのを、パソコン上でできるかどうかっていうのは、今、ちょっと調査中なんですが、基本的には今回、施工報告書の体裁を整えるという理由の大きなものとして、データが未取得というか、スイッチの押し忘れというか、そういったことが大きな原因というふうに捉まえておりますので、まずはそういうことがないような措置から始めていくというふうに、対策をしております。 NHK:あと杭打ち事業の関係なんですけれども、ここについて今後どのように今、考えているのかということを平居さんにまずお聞きしたいんですが。 平居:一部報道でそのようなことが流れたと思いますが、当社で、現時点においてそれらの検討はまったくしておりません。だから、今はこの杭事業についてきちんと今、起こっている問題、原因、問題をきちっと調べて、結果を出して、その結果に対して私たちがこれからもこの杭の業界の中で受け入れられるのかどうかっていうこともちゃんと評価した上で、それで決めていく、それでやるもんだというふうに思っておりまして。私たちが今日、この時点で杭打ち事業やめます、なんて意思決定をするつもりはまったくないです。それは、事件が起きてちょっと逃げたという、ちょっと表現悪かったです、ということですけど。 私たちはとにかく、この仕事についてもきちっと向き合ってやっていくのは今の使命だろう。その使命が場合によっては、えー、まさにお客様、皆様から旭化成の、旭化成建材の、杭とか信用ならんと言われて、採用されないってことがあれば、それはそれとして、結果として考えなきゃいけないことですけど。少なくとも今日、この時点で杭事業をどうするかとか、っていう議論はされておりません。まったくしてません。 とにかく今は、この杭、この問題に端を発した、本当に、解明しなきゃいけないことがたくさんあるこの状態に対して、全力を挙げてみんなで取り組んでるっていうことが、いう状態が今の状態でありますんで、この先をどうするかという議論はまったくしておりません。 NHK:その事業について、逆にその判断するタイミングっていうのはやはりその原因究明後、すぐには行われる可能性というのはあるということでしょうか。 平居:すぐはないでしょうね。いや、すぐだったらこれも、予断をもって言っちゃってますね。必要ないって感覚で申し訳ないです。私の感覚で申し訳ないんですけど、そこですぐっていう感覚は私の中にはないです。そこで信頼を回復するための努力を精一杯やってですね。その結果としてどうなるかっていうことはあったとしても、今日この時点で、もしくはその原因、対策がはっきりして、そこでただし、この事業をどうしようかという話にはならないと、私は思っています。 NHK:そこはやはり、10年の保証だとかそういったところもあるということも踏まえてということでしょうか。 平居:もちろんそうです。このこれから先のこの案件に対してもきちっと、完全要求についてもきちっと対応していき続けていかなければいけないと思っておりますし、われわれのやったことに、やったことに対する原因と対策が場合によっては、ひょっとしたら杭の業界のみんなにとって意味のある対策であれば使ってもらえるかもしれませんし、そんなことも含めてきちっとやっていこうというふうには今は思っています。 NHK:それにちょっと同意したところもあると思うんですけども、その先ほど経営責任の話もありましたけれども、その経営の責任の取り方っていうのはどういったことが考えられるのでしょうか。現時点で分かるところを。 平居:それはもう、いろんな、いろんなバリエーションがあると思います。 NHK:例えば。 平居:いやいや、それはいろんなバリエーションがある、ありますよね。今まで世間でいろんなことが起こったときにいろんな経営の責任の取り方してきたと思います。それらの動きについて厳正に判断するっていうのが社長の浅田の方針でありますから、それについて、その、それこそこんなものじゃないですかねとか、こんなレベルじゃないですかねっていうことを今申し上げるっていう状態ではないというふうに思っております。 NHK:浅野さんについては今、対策本部長という立場にもあると思うんですけれども、そういう中で今回のこういう会見、このところずっと出てきてはいないですけれども、その辺りっていうのはどういう判断の中でそういったことになっているんでしょうか。 平居:今回のこの案件について、私が調査委員長だっていうこと、私が旭化成グループの中のコンプライアンスの担当役員であるということ、私も代表取締役であるということ、そういった意味で調査委員長であるが故に、皆さんの質問に対して答えられる中身をたぶん一番、旭化成グループの中で持ってるんだろうと思っていること、さまざまあります。その中で私が出るのがいいだろうという、われわれの判断であります。 NHK:最後にすいません。経営責任の取り方の部分で、この問題っていうのは今10年間のところで今、調査もしてると思うんですけども、その中で関わってきた方々だとか、その際に建材の社長をしていたときがある方、いろいろといると思うんですけども、そういったところについてはどのように認識されてますでしょうか。 平居:いや、それも本当に何度も申し上げてますけど、本件の事案がどのような事案であったのかということがはっきりしたときに、どこまで影響を、処分を及ぼすべきなのか、どの程度の処分を及ぼすべきなのかっていうことはそこで決まることであって、現時点でこのレベルとかって申し上げる状態にはないと思っています。 司会:よろしいですか。では。