駅チカな時短登山! 山頂直行のお得な十一番山頂「高川山」大月駅までのロングトレイルは山脚の鍛錬になる
山梨県都留市と大月市の市境にある標高976mの高川山は、山梨百名山の一座でもあります。比較的短時間で登頂できる上、山頂からの富士山の景観はもちろん素晴らしく、初心者でも山行と眺望を楽しめる山として人気です。ただし、マイカー派の方々には駐車場探しで難儀する山でもあります。 【写真】標高976mながらハードなコースが続く高川山登山のコースを見る(全10枚)
美しいコニーデ型シルエットの富士山の眺望が待つ山頂
山頂から眺める富士山は、まさに絶景。秀麗という表現にふさわしいく、なだらかな裾の広がりはエレガントにしてダイナミック。富士山の大きさに改めて圧倒されるはずです。もちろん、カメラの画角内からも、そのスケール感は伝わってきます。そこそこの広さの山頂は岩が多く、ベンチがわりには事欠かないと思います。山名盤が設置されているので、晴れていれば富士山を軸にした前衛の山々も確認できると思います。 登山口はJR中央本線大月駅からと初狩駅からの2本と、富士急行線田野倉駅または禾生駅からの2ルートとなります。基本は初狩駅からのピストン、もしくは初狩駅から富士急行線の2駅のどちらかで、大月駅を利用するルートがもっともタフでロングなコースとなります。また、駐車場と呼べるものはなく、初狩駅側登山口にかろうじて駐車可能なスペースがありますが、2~3台程度のキャパしかありません。
男坂&女坂もじつは侮れないシビアルート!
ここでは初狩駅から山頂を目指し、大月駅に向かうロングルートとなります。駅を背に右手方向住宅街を目指します。線路をくぐるアンダーパスで線路反対側に向かい、集落を抜けていきます。案内標識は頻繁にあるので、迷うことはないかと思います。右手に墓地が立ち並ぶ坂を登り登山者カウンターが見えたら、そこが登山口。仮設トイレもあります。先述の駐車スペースは、まさに仮設トイレの手前となります。 登山口カウンターを通過してほどなくして男坂・女坂方面と沢ルートへ向かう分岐になります。ここでは坂方面を選びます。高川山の急登はこの分岐からはじまり、山頂まで続きます。それでも前半の登りは階段状に整地されたところもありますが、次に訪れる男坂と女坂の分岐からは、さすがの急登です。心して登りましょう。どちらのルートでも山頂手前で合流します。 そして下山路はむすび山方面を選びます。岩場の烽火台を乗り越えて以後アップダウンを繰り返しながら馬頭観音、尾曽後峠、峰山を通過してラストはむすび山から大月市街地に降り立ちます。むすび山山頂に設置されていた旧陸軍防空監視哨跡からもわかるように、先の大戦末期には、本土防衛の拠点にならざるを得なかったという史実だけは胸にとどめておきたいものです。
ソトラバ編集部