パリ五輪メイン会場近くのポンピドゥーセンターと銀座のエルメスの共通点は?巨匠建築家レンゾ・ピアノの代表作をチェック!
オリンピックで盛り上がるフランス・パリ。パリに縁の深い世界的な建築家といえば、レンゾ・ピアノでしょう。パリ4区にあるポンピドゥー・センターで一躍注目を集めて以来、国際コンペに多数入賞し、世界的に活躍してきた建築家です。 【写真で眺める】パリの建築で一躍話題に!世界に衝撃を与え続けるレンゾ・ピアノの魅力とは? ハイテク建築の旗手の1人であると同時に、テクノロジーと自然の調和や、その土地の文化・伝統との均衡を大切にした建築を追求し続けてきました。工業技術を美的に昇華させた表現で、建築の新たな可能性を切り拓いてきた建築家です。現代建築のなかでも注目すべき、またこれからの時代の建築のあり方について示唆に富む、レンゾ・ピアノの代表的な作品10選をご紹介します。
レンゾ・ピアノとは?
1937年、イタリア・ジェノヴァで建設業を営む家に生まれました。ミラノ工科大学建築学科を卒業し家業に携わった後、フィラデルフィアのルイス・カーン、ロンドンのZ.S.マコウスキーの下で設計、研究に従事。 1971年、イギリス人建築家リチャード・ロジャースと共に建築設計事務所ピアノ&ロジャースを設立しました。国際コンペを勝ち抜いてポンピドゥー・センターを完成させた1977年、構造エンジニアのピーター・ライスとピアノ&ライス&アソシエイツを設立。 1981年、レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップを設立し、故郷であるジェノヴァとパリに事務所を構え、世界を舞台に活躍してきました。1998年、「建築界のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞しています。
ポンピドゥー・センター/フランス・パリ
フランス・パリの中心部に位置するポンピドゥー・センターは、美術館、図書館、映画館、ホールなどを有する大規模な総合文化施設。ヨーロッパ最大の近現代美術コレクションを誇ります。 施設の建築設計にあたり、世界中から681もの案が集まった国際コンペを勝ち抜き選ばれたのが、レンゾ・ピアノ、リチャード・ロジャース、ジャンフランコ・フランキーニのチームでした。 最大の特徴は構造や設備、配管や動線が外部にむき出しになっていること。また、建築建物外部にエスカレーターや回廊を設けたことにより、そこからパリの街を展望できると同時に、内部に自由度の高い大空間が確保されています。 ガラス張りで内部が見える、開放的で新しい公共文化施設のあり方、そして芸術と人々との自由な関係のあり方を提示しました。 その斬新なデザインは世界に衝撃を与え、1977年のオープン後1年でルーブル美術館をしのぐ入館者数を記録。以来約半世紀にわたってパリを代表するランドマークであり、建築史に輝くレンゾ・ピアノの代表作であり続けています。 ちなみに、パリ2024オリンピックに合わせて、施設に面した広場に滑ることができる彫刻ができたそうです。