小さな不安や心配事が降り積もっていく毎日の中で、自分を見つめ直すための5つのステップ
あなたの終活、間違ってます!18・グリーフケア
自分を見つめ直すための「グリーフケア」の5つのステップをご紹介します。日常で気付かぬうちに溜まっていく小さな不安や心配事に目を向け、心の声を聴くことで、少しずつ気持ちを軽くしていきましょう。
吉原友美(よしはら・ともみ)プロフィール
東上セレモサービス常務取締役、終活コーディネーター。一般社団法人ライフ・パートナーズ理事。 自身の家族が早くから他界。その経験から死生観を育成して生きていくことの大切さを知る。終活セミナーでは絵本を使い、死生観育成について伝えている。また、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説する。セミナーの参加数は累計2万人以上の人気を誇り、自社では3万件以上の葬儀を承っている。
自分を見つめ直すグリーフケア:5つのステップ
どんな時期であれ、心や生活に新たな一歩を踏み出すことは、私たちにとって大切なタイミングです。しかし、日々の忙しさに追われ、心の奥底にある気持ちをじっくり見つめる時間が取れないまま過ぎてしまっていることも多いのではないでしょうか。 そんな現代において、「グリーフケア」は、心にゆとりを取り戻すために欠かせない習慣の一つと言えるかもしれません。 グリーフケアとは、他者を支えるためだけでなく、「自分自身の心に向き合うケア」としても大切です。多くの人が抱える心の疲れや、日常で気付かぬうちに溜まっていく小さな不安や心配事に意識を向けるための方法です。 具体的には、自己理解を深めるために、心の声に耳を傾け、心の中で生まれた痛みや不安を癒やす作業とも言えます。このグリーフケアを取り入れることで、日々の充実感が増し、自己の成長を感じながら前向きな生活を送る助けになります。 1. 自分の感情を確認する時間を設ける 忙しい毎日の中で心の余裕を確保することは容易ではありません。しかし、10分でも15分でも、自分のためだけの時間を意識的に持つことは、グリーフケアの第一歩です。 例えば、朝のひとときや夜寝る前の静かな時間に、深呼吸をしながら心を落ち着け、自分が今どのような感情を抱えているのか確認してみてください。ノートに書き出すことで、思考が整理され、自分自身と向き合うための新たな視点が見えてくるかもしれません。 「不安」や「後悔」「悲しみ」といったネガティブな感情も、書き出してみることで少しずつ受け入れやすくなります。 2. 自分の心に優しく接する 他者には優しくできるのに、どうしても自分に厳しくなってしまう、そんな方も多いのではないでしょうか。グリーフケアでは、まず自分の心に優しさをもって接することが大切です。 例えば、日々感じるストレスや自己否定の気持ちが湧いてきたときには、「どうして自分はこんなふうに感じるんだろう?」と自問するのではなく、「今の自分にはこう感じる理由があるんだ」と認めてあげる姿勢が重要です。 自分に対する理解と共感の気持ちを持つことで、少しずつ心が軽くなり、自分を受け入れる力が強まっていきます。 3. 小さな楽しみや喜びを見つける 日常の中で「小さな楽しみ」を意識的に見つけることもグリーフケアの一環です。大きな喜びや刺激を求めるのではなく、些細なことから感じられる幸福感が、心に大きなやすらぎをもたらしてくれます。 例えば、好きな音楽を聴くこと、庭の草木を眺めること、気持ちの良い季節の空気を感じることなど、自分が「少し幸せ」と感じる瞬間を増やしてみましょう。これにより、心の疲れが少しずつ癒やされ、新しいエネルギーを得ることができます。 4. 自分を肯定する習慣をつける 多くの人は、過去の出来事や選択について後悔を抱きがちです。しかし、グリーフケアの一環として「過去の自分も今の自分も、その時々で最善を尽くしていた」と自分を肯定する姿勢を持つことが大切です。 過去の経験を否定するのではなく、それを受け入れ、今の自分がここにいることに感謝することで、心の健康が保たれます。自己肯定の意識を持つことで、心が豊かになり、前向きに生きる力が生まれてきます。 5. 自然の中でリフレッシュする 忙しい日々の中でも、自然と触れ合う時間を持つことは心のケアに大きく役立ちます。公園で木々の緑を眺めたり、海の音を聞いたりすることで、自然が持つ癒やしの力が心に染みわたり、心身ともにリフレッシュされます。 自然に身を委ねることで、日常の喧騒や心の負担から一時的に解放される感覚を味わいましょう。 自分を大切にしながら生きる日々を グリーフケアを日々の生活に取り入れることで、忙しい毎日の中でも少しずつ心に余裕が生まれ、自分を大切にする感覚が養われます。自分自身に優しくなり、心にゆとりを持つことで、人生がさらに豊かに感じられるようになるでしょう。 グリーフケアは、自分を大切にし、前向きに生きるための大切な習慣です。忙しい日々の中でこそ、少しずつグリーフケアを取り入れてみてはいかがでしょうか。
吉原友美