米FRB、利下げ急ぐ必要なし 経済は好調=パウエル議長
[ダラス 14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は14日、経済情勢は「極めて良好」で労働市場の状況は底堅いとし、FRBは利下げを急ぐ必要はないという見解を示した。 金融市場では、来年のFRBの利下げ回数が従来予想よりも少なくなるという見方が高まっており、これと一致する発言となる。 パウエル議長はダラス地区連銀のイベントで講演し、自身と他のFRB当局者は引き続きインフレが「2%に向けて持続可能な軌道に乗っており」、FRBは金融政策を「時間をかけてより中立的な環境」に移行させることが可能と考えていると述べた。 しかし、利下げペースは「事前に決まっていない」とし、「経済は、利下げを急ぐ必要があるというシグナルを発していない。現在、経済に見られる強さにより、われわれは慎重に決定を下すことができる」とした。 FRBは引き続きディスインフレのプロセスが継続することを見込んでいるが、住宅価格などの動向を注視しつつ警戒もしていると述べた。 パウエル議長は、インフレの主要な側面が「FRBの目標と整合する水準に近づいており、それが確実に達成されるよう注視している」とした上で、「インフレはわれわれの長期目標である2%にかなり近づいているが、まだそこには達していない」と述べた。