父・桜庭和志から言われた「とにかく攻めろ」 桜庭大世のRIZINデビュー戦“衝撃の26秒KO”はなぜ起きた?「自分も修羅場を経験したい」
「もし僕がスーパースターになる人間なら、勝てると思います」
2023年、父がプロデュースするグラップリングイベント『QUINTET』で柔道の内柴正人に一本勝ちすると、K-1のアマチュア大会で打撃にも挑戦。そして今回、RIZIN初参戦とMMAデビューが決まった。 対戦したのは矢地祐介だ。五味隆典や朝倉未来とも対戦した34歳。ベテランと言ってもいいキャリアがある。記者会見では「いい子ではありますけどデビュー戦の相手ですか……」と複雑な心境を語った。 大世もその言葉を受け止めた。曰く「親の名前があるから出られるんだってことは分かってます」。それはQUINTETに参戦する時から言っていたことだ。 「ボンボン、バカ息子と思われるでしょうけど、それを覆したいです」 桜庭和志の息子である以上、格闘技を生業に選んだら何を言われても仕方がない。そこは諦めているし、反骨心の源にもなる。 「人よりチャンスをもらえるのは間違いないので。言い方を変えたら(父を)利用してるんですし。批判されても勝てばいいだけです。何も言われないのが一番嫌ですもんね。僕は“褒められても叱られても伸びるタイプ”だと思ってるので(笑)」 戦力を比べれば、矢地が圧倒的に優位。実力でRIZINに出られているわけではないのも承知の上。それでも大世は言った。 「もし僕がスーパースターになる人間なら、勝てると思います」
わずか26秒の“衝撃KO劇”
入場曲は父と同じ『SPEED TK RE-MIX』。SAKUマシンのマスクも着用。“七光感”満載のリングインだ。傍には当然、父がいる。 「お父さんのファンの人にも僕のファンになってほしい」 悪びれずに言う大世。しかし本当の意味で父から受け継いだものは、試合が始まってから出た。 蹴りの攻防から大世が左のミドルキック。これを矢地がキャッチする。カウンターを狙っても足を刈ってのテイクダウンでもいい。いずれにしても矢地有利な形だ。 そう思った次の瞬間、片足で立ったままの大世が左ストレート。足を掴んだ矢地の顔面はガラ空きだった。ダウンした矢地にすかさず追撃のパウンドを落とし、レフェリーストップ。1ラウンドわずか26秒でのビッグ・アップセットだった。 父からアドバイスされたことはあまりないという大世だが「とにかく攻めろ」とはよく言われた。 「守っていればやられることはないけど、お前も決められないんだよ」 以前、取材した際にこんな言葉を聞いたこともある。 「格闘技の特色は攻撃に出ると思うんですよ。空手はどんな格闘技ですかっていったら、殴ったり蹴ったりするものですよね。柔道は相手を掴んで投げる格闘技。投げられて受身を取るのが目的ではないはずで」
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