身体が心地よくゆるみ動きの調和が進む! 運動科学者が教える新トレーニング「ハイテク肩甲骨モゾ」の全手順
脳と身体の調和を進め、スポーツで、ビジネスで、あるいは日常生活でのパフォーマンスを最高にまで引き上げる……それが高岡英夫氏が提唱する新しいトレーニング「レフ筋トレ」だ。数多くあるレフ筋トレのなかから、ここでは動作が最もシンプルなものを、著書『レフ筋トレ 最高に動ける体をつくる』より紹介する。 【画像】「しすぎたらバカになるぞ…」母の再婚相手から性的虐待「すべてが壊れた日」 前編記事〈「吸う」「吐く」「止める」だけではどれもダメ……トレーニングの効果を最大まで高める最良の「呼吸法」〉より続く。
一見すると動作は単純、だが実際は奥深いトレーニング
今回紹介する「ハイテク肩甲骨モゾ」の動作は、私の著書『レフ筋トレ 最高に動ける体をつくる』のなかでは、レフ筋トレそのものとしてではなく、今やっている筋トレをレフ化する方法の一つである「積極的脱力」で取り上げた動作と同じものです。 とすると、これは本来、「レフ化の方法」として紹介すべきなのかもしれません。 しかし、この運動は、その効果があまりに深く高く豊かで、かつ一体的に取り組みやすく、上半身の筋トレのほぼ全種目と一体化させたほうがいいと私は考えています。このため、レフ筋トレのひとつとして取り上げます。
【レフ筋トレ】ハイテク肩甲骨モゾの進め方
(1)肩甲骨をときほぐす まずは美しいシルバーの地芯上空6000キロメートルに立って、その場歩きを行い、自分の身体をよく観察しましょう。そのあと美しいシルバーの地芯に乗ってあお向けに寝てください。両方の肩甲骨を意識します。 あお向けになると、背中側の筋肉はちょうど「肩甲骨と床の間にある」状態になりますが、その肩甲骨と床の間にある筋肉がよくときほぐれるように揺動緩解運動を行います。 「モゾモゾ」「よくときほぐれるように」と言いながら、肩甲骨をゆすり動かしてときほぐしましょう。ちょうど下の写真のようにします。 (2)肩甲骨と背骨の間の筋肉をときほぐす 次に、右の肩甲骨と背骨の間の筋肉(僧帽筋など)をときほぐします。「右の肋骨と床の間にある筋肉」をほぐすのだとイメージして行うといいと思います。 「モゾモゾ」と口に出して言いながら、揺動緩解運動を行いましょう。左の肩甲骨と背骨の間の筋肉も同様に行ってください。 大切なのは、ほぐれたりないところを探索して見つけることです。肋骨や背骨、肩甲骨にへばりついている僧帽筋などの筋肉は、体表面において占める面積が大きく、厚みもあります。厚い僧帽筋をときほぐし、さらにその下にある菱形筋(りょうけいきん)までをもときほぐすつもりで徹底的に行いましょう。 (3)菱形筋をときほぐす 次は難しいのですが、肩甲骨と肋骨の間を左右いっぺんにやります。「モゾモゾ」「よくときほぐれるように」と言いながらときほぐします。僧帽筋の下に位置する菱形筋というインナーマッスルがあります。非常に大事な筋肉です。 この菱形筋が、その外側にあるアウターマッスルの僧帽筋に対してリーダーシップを発揮するようになると、優れたパフォーマンスを発揮できるようになってきます。 次に、右側だけをよくやってください。肋骨の動きを止め、右側の菱形筋をねらってそこがときほぐれるように行います。 そして、左側の肩甲骨と肋骨の間も同様に行います。 さらに、左右両方同時にやってみましょう。左右の肩甲骨ができるだけ違う動きをするようにやってください。そのときに両手で肋骨を触って、肋骨が動かないようにすると行いやすくなります。 次に、徐々に肋骨を参加させていきます。肋骨を少しずつ動かし、だんだん大きく動かすようにしてください。 (4)肋骨だけを動かしてときほぐす 最後は、さらに難しくなるのですが、肩甲骨を動かすことなく、肋骨だけを動かしてください。肋骨が「よくときほぐれるように」動かしていきます。 (5)「四足地芯乗り」で立つ これから立ち上がりますが、その前に少し腰を浮かして手を背後に回し、骨盤を触ってみてください。 骨盤はいくつかの骨が組み合わさってできています。左右に最も大きく張り出しているのが腸骨で、左右の腸骨の中央にあるのが仙骨です。腸骨と仙骨の位置を確かめたうえで腰を床につけ、揺動緩解運動でよくほぐしましょう。必ず、「よくときほぐれるように」と言いながら行います。 では立位に戻りますが、「四足地芯乗り」で立ちましょう。まず右回り(左回りでも構いません)にコロッと回って四つん這いになります。左右どちらでもいいので片足を抜き、その足で美しいシルバーの地芯に乗って、その地芯を押しながら立ちます。両足をそろえ、直立したら終わりです。