改善の兆しが見えぬ選手村の食事事情 米体操16歳も不満を吐露「ここで食べているものは最高じゃない」【パリ五輪】
改善が公言されてからも苦情が止まる気配はない。目下開催中のパリ五輪で多くのアスリートたちに提供されている選手村の食事だ。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック 「控えめに言っても食事のレベルは最悪だ」 とは、ホッケー男子ドイツ代表のクリストファー・リュールの言葉だ。この強い苛立ちを露わにする証言が物語るように、選手村の食事事情に対する反響は芳しくない。 選手村の環境については食事が無事に提供されるかどうかの懸念は開幕前からあった。そうした中で入村が相次ぐと、やはり問題が噴出。他でもないアスリートたちから食事の質や量などあらゆる苦情が相次いでいる。 関係各所の準備不足は否めない。1日平均で約4万食を提供すると宣言していた調理運営担当の『Sodexo Live!』社も「選手やスタッフからのフィードバックを非常に真剣に受け止めている」と謝罪する異例の事態だ。 ただ、改善に向けた動きはいまも見られていないようだ。現地時間7月30日に記者会見に登場した米女子体操チームのエースであるシモーネ・バイルズは「(選手村の)フランス料理を楽しんでいるか?」と問われ、「いいわ。ハッキリと言う。あなたたちが食べているような“ちゃんとした”フランス料理は選手村では食べられないと思う」と断言。「アスリートたちはちょっと……健康的になるかもね」と言葉を濁した。 エースの言葉に触発されたのか、会見に同席した16歳のヘズリー・リベラはこう続けている。 「食堂で食べているものは美味しいとは言えない。フランス料理は確かに美味しいと思う。だけど、ここで食べているものは最高だとは思わない。ま、十分満足できるけどね」 選手たちからのクレームは、いつ対処されるのか。今、選手村が抱える問題はパリ五輪の汚点ともなりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]