大谷翔平 5階フェンス直撃!規格外137メートル弾で「46-46」達成 安打&打点も自己最多更新「早く優勝決めたい」
「ドジャース4-0ガーディアンズ」(8日、ロサンゼルス) ドジャースの大谷翔平選手がガーディアンズ戦の五回に飛距離137メートルの特大46号ソロを放ち、「46本塁打-46盗塁」を達成した。21年にマークした自己最多本塁打記録に並び、安打数と打点で自己記録を更新。通算本塁打を217本とし、韓国出身の秋信守が持つ218本のアジア選手記録にあと1本とした。チームは連勝で地区優勝マジックを13とした。 右翼ポール際に飛んだ打球が本拠地5階のスイートルームの防球フェンスを直撃して落ちた。打球速度188キロ、飛距離137メートル、最高到達点36メートル。肉眼では確認できない規格外の一撃が、審判団によるビデオ判定で本塁打と認められた瞬間、ベンチの中で待機していた大谷が両こぶしを上げて喜んだ。 午後1時すぎ開始のデーゲーム。プレーボール時の気温が40度を記録したフィールドがさらに熱くなったのは五回だ。カウント1-0。大谷が浮いたチェンジアップを完璧に捉えた。どよめきと歓声。「昨日(の初回の打席)はフェアになるんじゃないかなと思って切れたので、どうかなと思ってましたけど、しっかりと残ってくれたのでよかったなと思います」。打席から出ることなく打球の行方を見届けた大谷がゆっくりと一塁へ走り出した。 「彼ほど遠く、強い打球を飛ばす選手を見たことがない。あそこまで飛ばした打者は初めてだ」。試合後の会見でロバーツ監督が感嘆の声を上げたほど、衝撃的な1本だった。 この日の大谷は三回の中前打と合わせてシーズン162安打。22年にマークした160安打の自己最多を更新。五回の一発で自己最多本塁打に並び、自己新の101打点目も挙げた。 自分超えは進化の証しのはずだが、「チームが変わってるので、今年は、自分の数字がどうのこうの気にする余裕があんまりないなっていう感じはする」と大谷。「今も(チームは)しっかり首位にはいますけど、各ゲームで勝っていって、早く地区優勝を決めたいなっていうところでしかないので、また切り替えて明日も頑張りたいなと思ってます」と言った。 残り19試合。大谷の年間ペースは52本塁打、52盗塁となった。チームは連勝で2位パドレスに6ゲーム差をつけ、地区優勝マジックは13となった。くしくも大谷のホームランボールが当たった場所は、ド軍が初めてワールドチャンピオンになった1955年の金属製のプレートだった。前人未到「50-50」の偉業と悲願の世界一。一歩ずつ、前に進んでいくだけだ。 ◆アジア出身選手のMLB最多本塁打記録を持つのは、インディアンス(現ガーディアンズ)、レッズ、レンジャーズなどで活躍した秋信守(チュ・シンス)外野手(42)だ。釜山高校卒業後に渡米し、2000年にマリナーズと契約。05年にメジャーデビューを飾った。左投げ左打ちで強肩、俊足。19年の24本塁打を含めて7シーズンで20本塁打以上をマークした。メジャー16年間で通算1671安打、157盗塁を記録している。21年から韓国プロ野球のSSGランダースでプレー。今季限りでの現役引退を表明している。