年1万冊刊行されるビジネス書、本当に学びになる「名著」とは...人間関係から成長促進までシーン別に解説
<ビジネス書のおすすめの名著をシーン別に紹介。さらに、いま抱えている悩みを解決してくれる「自分にとっての名著」と出合うための方法を解説>
変化の激しい時代に、仕事や人生を充実させて、周囲の人や社会にもよい影響を与えたい。そのために、自分なりの軸を磨きたい。そんなとき、「ビジネス書の名著」は信頼できる指針になってくれます。 ●子ども時代の読書活動が、人生の「成功」を左右する【年収別グラフ】 flier編集部の著書『必読ベストセラーを超要約! ビジネス書大全』では、厳選した100冊のビジネス書を紹介しています。本記事では、本書で紹介しているおすすめのビジネス書のほか、心の支えとなる「ビジネス書の名著」に出合う方法を紹介します。 (※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です) ■本からの学びが仕事に役立つワケ 国際情勢の不安定化、気候変動の問題、生成AIの台頭。現在は変化が激しく、予測の難しい時代です。また、「人生100年時代」を迎え、キャリアにおける変化のタイミングが増えています。 こうした中で変化に対応するためには、常に学び続ける姿勢とともに、既存の型を壊して新たな知識やスキルを取り込む「アンラーニング(学びなおし)」が重要になります。さらには、今までの価値観が当たり前でなくなり、判断や行動における「自分なりの軸(指針)」が求められるシーンが増えたのではないでしょうか。 自分なりの軸を育てるうえでのおすすめは「本からの学び」です。本は、著者だけでなく編集や校正の方などの目を通して世に出るため、信頼性が高いメディアといえます。 本を読むと、自分とは違う価値観にふれられ、視野が広がります。さらに、自分なりの「問い」を持って本と向き合うと、深く考える力も養われていくのです。 もちろん、読書体験自体が楽しいものですが、本からの学びは仕事において役立つもの。ビジネスパーソンの「仕事に活かせる学び」という観点に立つと、「ビジネス書の名著」と出合う確率を高めることが有効になります。 ■flierが考える「ビジネス書の名著」とは? 「ビジネス書」とは、ビジネスパーソンが仕事で必要な知識やノウハウが書かれた書籍のことです。書店のビジネス書コーナーを巡ると、ビジネス書の定義は幅広くなっているといえます。経営やマネジメント、自己啓発などにくわえ、リベラルアーツや健康に関する本も、仕事やビジネスに役立つ「気づき」を与えてくれるもの。flierでは、ビジネスパーソンの興味や悩みに寄り添い、仕事に役立ち人生を豊かにする本を「ビジネス書」と捉えています。 日本では、年間1万冊ほどのビジネス書が刊行されています。その中から自分のライフステージや関心に合った、学びの多い「名著」を探すのは大変です。もちろん、どのビジネス書も一冊一冊、著者や編集者の想いや英知が詰まった、素晴らしいものです。そのため、一人ひとりにとって「名著」は異なると考えます。 あくまでフライヤーの一提案として、「ビジネス書の名著」の特徴について、3つの観点からお話しします。 1つめの特徴は、「人間の本性や社会の普遍性に根差していること」です。たとえば、「仕事で協働する仲間とよい人間関係を築きたい」というのは、普遍的な願いといえるでしょう。「人に気持ちよく動いてもらうには?」「そもそも、よいコミュニケーションとは?」。ビジネス書の名著は、こうした本質的な問いへの解決策を提示しています。 2つめの特徴は、「既存の価値観を超えて新たな気づきを与えてくれること」です。ビジネスで価値を生み出すには、多種多様な知を掛け合わせた新たな創造が求められます。名著には、通り一遍の考え方ではなく、目を見開かされるような発想やインスピレーションが盛り込まれているものです。 そして3つめの特徴は、幅広い業種・職種・世代に読み継がれ、ビジネスリーダーたちがそのマネジメントや思考に活かしてきた本であることです。こうした本は、偉業を成し遂げてきた先人たちが、壁を乗り越えビジネスで実績を出すうえで、心の拠りどころになってきたもの。彼らが推奨するビジネス書は名著である可能性が高いといえます。 ■【シーン別】おすすめ「ビジネス書の名著」 ここまで、flierの考える「ビジネス書の名著」の3つの特徴について話してきました。ここからは、シーン別でおすすめの「ビジネス書の名著」を紹介します。 (例1)異動・昇進・転職でストレッチが必要なとき 人生では、異動や昇進、転職、起業などストレッチが必要な転機が訪れます。内面を磨き、成長したいときに指針になる本が、『完訳 7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著、キングベアー出版)です。全世界4000万部以上を売り上げたベストセラーであり、ビジネスの成功につながる人生哲学として、日本でも数多くのビジネスリーダーに愛されてきました。