雨の日、タイヤは大丈夫? 溝が浅くなったら要注意! ハンドルもブレーキも効かない「ハイドロプレーニング現象」に陥らないためになすべきことは?
雨の日の備え、タイヤの溝はチェックする
ゲリラ豪雨に勢力の強い台風……。ここのところ日本列島は大雨による災害が続いています。とくにこれからの台風シーズンは注意が必要になります。そうした雨の日のドライブで、一番怖いのがハイドロプレーニング現象と呼ばれる、クルマの操作が不能になる症状です。 【画像】水たまりは危険!「ハイドロプレーニング現象が起こる原因」を見る(全8枚)
ハンドルやブレーキが利かなくなる
ハイドロプレーニング現象あるいはアクアプレーニング現象とは、雨の日にタイヤと路面との間に水膜が入り込んでしまい、タイヤが路面から浮いた状態になることを言う。これにより、ハンドルやブレーキ、アクセルなどの操作が利かなくなる。 経験したことがある人しかわからないだろうが、ハイドロプレーニングになったクルマほど怖いものはない。この、ハイドロプレーニング現象が起きる原因はいくつかある。 ・水たまりの水深が深いこと ・タイヤの溝が少ないこと ・タイヤの空気圧が低いこと ・スピードの出しすぎ 要するに、道路上にたまった水の量に対し、排水能力にタイヤが追いつかなくなったときに起きるのが、ハイドロプレーニング現象だ。 したがって、ハイドロプレーニング現象を防ぐには、 ・雨に強い高性能タイヤを履くこと ・5部山以上の溝のあるタイヤを履くこと ・タイヤに指定空気圧以上の空気を入れておくこと ・速度を適切に落とすこと ・轍を避けること といったことがポイントになる。
ハイドロプレーニング現象が起きてしまったら?
そして万が一、ハイドロプレーニング現象が起きてしまった場合は、ハンドルは切らずにしっかりと握って、可能な限り直進し続けるようにする。アクセルは全閉にせず、グリップが回復したときに備える。また、ブレーキを踏まずにタイヤのグリップが自然に回復するのを待つ。 この3つが基本となる。 なかなか難しいかもしれないが、まずはハイドロプレーニング現象を起こさないことが肝心。ゲリラ豪雨や経験したことのないような大雨に見舞われた場合、低い土地や河川のそば、斜面のそばなどを避けて、高速道路であればまずは速度を落とし、SAやPAなど安全な場所に避難し、雨が弱まるをも待つのが一番だ。
藤田竜太(FUJITA Ryuta)