日銀・黒田総裁会見4月25日(全文1)平成はデフレとの戦いだった
任期中に2%を達成できないこともあり得るのか
テレビ朝日:テレビ朝日の【マツモト 00:19:26】です。2点お伺いいたします。1点目は今の質問とも関係するんですけれども、この今、示された2021年度というのは総裁の任期でいうと、もう就任されて9年目というところに当たりまして、総裁の任期が終わるまでにはさらにあと1年しかないということになるんですけれども、場合によっては総裁の任期中に2%を達成できないということもあり得るのか。その辺、自信のほどを教えてください。 あともう1点。先ほど、今日が平成最後の決定会合ということでしたけれども、年号とこの金融政策というのは直接関係するものではありませんが、デフレではない状況で平成の終わりを迎えることができたと、先ほどは前向きに捉えてらっしゃいましたけれども、デフレ脱却宣言まではいけなかったということで、この辺、残念に思ってらっしゃる気持ちがあるのか、この辺り教えてください。 黒田:別に私の任期と結び付けて物価安定目標うんぬんを言うのはせんえつだと思いますが、いずれにしても2013年1月の政府と日本銀行の共同声明でもあるように、2%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現するということは、日本銀行としてコミットしてるわけですので、当然そういった方向で2%に達することを期待してますし、そうなると信じてますけども、任期のうんぬんというのはちょっとせんえつなので、直接的にお答えするのは避けたいと思います。 それからデフレ脱却宣言はご承知のように、これ政府がされることであって、政府はもうデフレでない状況になってると。つまり持続的に物価が下落するという状況ではまったくないという意味ではデフレではないんですけども、デフレ脱却と言うためには、政府はなんかまたすぐデフレに戻るようなことのない、しっかりとした状況になったかどうかを幾つかの指標で判断して、デフレ脱却宣言をされるというふうに伺っております。 ですから、そちらの意味でうんぬんということは直接的に申し上げかねますけれども、日本銀行として2013年1月に、できるだけ早期に2%の物価安定の目標を実現するというコミットをしてるわけですので、6年たってもまだ2%の物価安定の目標を達成できてないっていうことは、大変残念だというふうに思っております。どうぞ。 【書き起こし】日銀・黒田総裁会見4月25日 全文2へ続く