履正社、2年連続9回目 大阪桐蔭、2年ぶり11回目(その1) /大阪
<センバツ2020> 24日に開かれた第92回選抜高校野球大会の選考委員会で、府内から履正社(豊中市)と大阪桐蔭(大東市)の出場が決まった。昨年の夏の甲子園で初優勝した履正社は2年連続9回目、昨秋の近畿地区大会で準優勝した大阪桐蔭は2年ぶり11回目の出場となる。履正社はセンバツ初優勝で夏春制覇を、大阪桐蔭は2年ぶりの頂点を目指す。府内から2校出場するのは、履正社と大阪桐蔭が選ばれた2017年以来3年ぶり。【隈元悠太、荻野公一】 ◇履正社「勝ち切るぞ」 2年連続9回目 履正社に吉報が届いたのは午後3時半ごろだった。「出場校に選出された」との電話を受けた小森重喜校長は「ありがたくお受けいたします」と快諾した。間もなく全校放送で出場決定が知らされると、校舎は歓喜の声に包まれた。 グラウンドに集まった選手たちを前に、小森校長は「昨年の夏の甲子園で優勝した先輩たちを越えるために、一生懸命練習して大会に備えてほしい」と激励した。表情を引き締めて聴き入った選手たちは、直後に岡田龍生監督を胴上げ。満面の笑みで喜びがはじけた。 昨秋の府大会では、勝ち進んだ決勝でライバルの大阪桐蔭に敗退。続く近畿大会では準決勝で天理(奈良)に惜敗した。関本勇輔主将(2年)は「勝ち切るチームを作りたい」と力を込めて語り、「夏春連覇を達成するためにも部員が誰一人として欠けることなく、同じ方向を見定めていけるように引っ張っていきたい」と表情を引き締めた。 岡田監督は、この冬は基礎的な体力をつけることに力を注いできたという。「夏春連覇をできるのは全国で履正社だけ。選手たちに優勝してもらえるような環境を整えてやりたい」と穏やかな笑みを浮かべながらもかみ締めるように話した。 履正社学園豊中中学校1年の女子生徒は「夏の甲子園では跳び上がるほどうれしかった。また優勝してくれたらうれしいです」と笑顔で話していた。 ……………………………………………………………………………………………………… ◆学校プロフィル ◇OBに山田哲人ら 前身は1922年に大阪市北区に創立した福島商業学校。67年に豊中市に移転し、83年に現校名へ変更、2000年からは男女共学になった。校訓に「履正不畏(ふい)・勤労愛好・報本反始」を掲げ、難関大学を目指す集約文理コースⅠ・Ⅱ類、普通コースⅢ類を設置。20年春には超難関国立大を目指す集約文理コースS類を新たに設けるなど、教育改革にも力を入れる。野球部は開校と同年に創設され、甲子園出場は今回で13回目。センバツでは2回準優勝、19年夏の甲子園では全国制覇を成し遂げた。野球部はヤクルトの山田哲人選手など多数輩出。19年秋のドラフト会議でも、井上広大選手が阪神から2位で指名された。豊中市長興寺南4の3の19(06・6864・0456)。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇対戦成績 <秋季府大会> ◇1回戦30―0八尾北 ◇2回戦13―3明星 ◇3回戦11―0阪南大高 ◇4回戦9―1清教学園 ◇5回戦11―0大商大高 ◇準々決勝 履正社 3000023=8 0000000=0 東海大大阪仰星 (七回コールド) ◇準決勝 金光大阪 00100=1 履正社 0047×=11 (五回コールド) ◇決勝 大阪桐蔭 0000402003=9 0000020040=6 履正社 (延長十回) <秋季近畿地区大会> ◇1回戦 綾羽(滋賀) 0004000=4 030055×=13 履正社 (七回コールド) ◇準々決勝 京都翔英 00300000=3 16000003=10 履正社 (八回コールド) ◇準決勝 履正社 002000200=4 000000302=5 天理(奈良)