おすすめニューヨーク旅 知的・優雅・ラグジュアリーに、アートとグルメ堪能
心おきなく旅行を楽しめる日常が戻った今、海外ならばどこに行きたいだろう? のんびりくつろぐ南国のリゾートか。歴史と文化を体感できるヨーロッパか。 【写真はこちら】ニューヨークで一番ホットなカフェは…「ティファニーで朝食を」のティファニー本店にあった! NYの旬の見どころを15枚の写真でご紹介 もし、知的好奇心を満たすラグジュアリーな旅を求めるなら、断然、ニューヨークをおすすめしたい。近年は観光地としてよりも、ビジネスの街としてのイメージが先行しがちかもしれないが、それはとんだ思い違い。今も次々と新しい名所が誕生し、誰もが知る定番のスポットにも新たな表情が加わっている。米国旅行のデスティネーションとして訪れるだけでなく、例えばビジネストリップの合間に過ごすひとときであっても、ぶらりと立ち寄ってオンリーワンの楽しみを満喫できる場があちこちにある。 2024年3月、そのニューヨークを訪問し、最新のレストランやエンタメ、開発がすすむ新エリアなど、初心者もリピーターも楽しめる最先端のスポットを取材した。斬新なコンセプトで話題のホテルや、極上の移動空間を味わえる日本航空の新型機エアバス A350-1000についても詳報する。 まず前編では、マンハッタンの都心部で堪能できるアート&カルチャーを中心に紹介しよう。 ニューヨーク観光の手始めとしては、やはり有名なランドマークを訪れて、気分をすっかりオフに切り替えておきたい。そこで向かったのが市の中心部にある、ご存じロックフェラー・センターだ。ホリデーシーズンのクリスマスツリーやスケートリンクで有名なこの施設は、テレビスタジオやハイブランドの店が入居する14のビルで構成されている。地下にはフランス料理からファストフードまでが集結するグルメエリアも広がる。
■NYの5大展望台、新アトラクション競う
展望台の「トップ・オブ・ザ・ロック」は、エンパイアステートビルなどと並び、ニューヨーク5大展望台のひとつに数えられる。実はこの各展望台が最近、ユニークなアトラクションを競い合い、富裕層向けサービスも強化しており、地元民も観光客も注目するホットスポットになっている。 2023年12月、ロックフェラー・センターに誕生した新アトラクションが「ザ・ビーム(桁)」だ。1932年に撮影された、ビルの建設作業員が鉄骨に渡した足場で昼食をとる有名な写真「摩天楼の上でランチ」をそっくり再現、というのがコンセプト。写真の作業員よろしく、本物の鉄骨に座り、地上260メートルの高さで180度回転しながら眺望を楽しめるスリリングなアトラクションだ。旅のプロローグに気持ちを高ぶらせるのにはもってこいだろう。 優先搭乗ができるVIPチケット(160ドル)を購入すれば専用ラウンジに通され、プライベートガイドがつく。移動はすべて専用エレベーター。ビルの歴史や随所に飾られたアートの解説を聞いたり、特別なイベントに使われるダンスホールを見学したりといった特典付き。展望台にはVIP用の写真スポットまで用意されている。 69階にある屋外展望フロアは360度、林立する摩天楼に囲まれている。座れるのは最大で7人。横一列に座り、シートベルトのみで体を固定する。鉄骨がゆっくりとつり上げられ、90秒間の空中浮遊の始まりだ。まるで青空の中に浮かび上がったような気分。実のところ、怖さよりも気持ちよさがまさった。個性的なビル群と、対照的にゆったり広がるセントラルパークを一目に捉えられる眺めが、あまりにも絶景だからだ。まさにニューヨークの上空を堪能できるひととき。有名な写真と同じポーズで記念撮影できるのも楽しい。 ロックフェラー・センターでは展望台のリピーター獲得を目指し、2024年後半には新アトラクション「スカイリフト」が登場する。これは円形のガラス製プラットホームで70階の屋上から約9メートル上昇し、ニューヨークのスカイラインを360度一望できるというものだ。定番中の定番である施設も常にアップデートし続ける。それがニューヨークという街なのだ。