「人生いろいろ」価値ある出来事を見抜ける方法 嫌な出来事を好機に変えて人生を好転させる
でも、私たちはどの出来事がどうつながっているのか知らずに生きています。 実際に出来事をノートに記録する習慣をつけ、振り返ってもらうとわかるのですが、出来事は、1本の線で綺麗につながっているわけではありません。意外なつながりがあったり、複数のつながりが交わったりと、ごちゃごちゃに絡み合いながらつながっています。記録なしには、何がどうつながったかを見ていくことは不可能でしょう。 だから、ノートに記録して、自分の目でつながりを確かめていきます。
つながりを見ることで得られるメリットがあります。 ■「わらしべ長者」が教えてくれるつながりの大切さ 日本の昔話「わらしべ長者」が、つながりの大切さを教えてくれる話なので、この話をもとにお伝えしたいと思います。 主人公が観音様に「幸福を授けてください」とお願いすることから、わらしべ長者の物語はスタートします。 するとお堂の中から観音様が出てきて「このお堂を出て最初に拾ったものを大切にしなさい」と告げられます。主人公がお堂を出て最初に拾ったのは、1本のわらでした。この1本のわらがきっかけとなって、旅の途中でみかんに交換してもらい、みかんは反物になり、反物はケガをした馬になり、最後は馬がお屋敷になります。
これは、わらやお屋敷というメタファーを使って、ささやかな出来事がきっかけとなって、思わぬ未来へとつながっていくことがあるということを教えてくれる話だと解釈しています。では、実際に起きたつながりを見ていくことで、どのようないいことがあるのでしょうか。 ●価値のある出来事を見抜く「目利き力」がつく 「わらしべ長者」の主人公の旅のはじまりは、「1本のわらを拾う」ことでした。道端に落ちている1本のわらなんて、ゴミみたいなものです。拾ったときには、「ただのわら」にしか見えなくて当然でしょう。でも、最後にお屋敷までつながると、1本のわらが、最初に大事なきっかけを作ってくれていたのだということがわかり、「あれは、ただのわらではなく、黄金のわらだったのか!」と見方が変わります。つながった先を見ることで、「1本のわら」に潜んでいた価値がはじめて見えてくるのです。