Ｃ・Ｓ・ベンカタクリシュナンＣＥＯ

（ブルームバーグ）： 英銀バークレイズの７－９月（第３四半期）は、ボラティリティーの高まりを追い風としたトレーディング収入の増加などが寄与し、税引き前で増益となった。

債券トレーディング収入は予想外に増加、株式トレーディング収入は６億9200万ポンド（約1400億円）とブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均の６億8800万ポンドを上回った。

通年の純金利収入は110億ポンド超との見通しを示し、従来予想から上方修正した。金利上昇の恩恵が続いている。英国内の消費者向け事業の収入は第３四半期に４％増の19億5000万ポンドとなった。

これら２部門を合わせた収入は５％増の65億5000万ポンドとなり、アナリスト予想を上回った。税引き前利益は18％増の22億3000万ポンド。

Ｃ・Ｓ・ベンカタクリシュナン最高経営責任者（ＣＥＯ）は発表資料で「３カ年計画の規律ある遂行に引き続き重点的に取り組んでおり、これまでの進捗（しんちょく）に勇気付けられている」とコメントした。

Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）活動の回復からも恩恵を受け、アドバイザリー収入は２倍以上に増え１億8600万ポンドに達した。ブルームバーグの調査に答えたアナリストは１億4400万ポンドと予想していた。

決算内容は、２月に複数年にわたる計画を始動させたベンカタクリシュナンＣＥＯにとって重要な勝利だ。大量の資本を必要とする投資銀行部門の規模について、バークレイズの株主は長年、疑問を投げかけてきた。

投資銀行部門のテイラー・ライト、キャハル・ディージー両共同責任者は、投資銀業務全体で市場シェアを拡大する目標を示している。

原題：Barclays Traders, Dealmakers Help Pre-Tax Profit Top Estimates（抜粋）

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