「もしかして発達障害かも」と気づいた、わが子が【嫌がった遊び】とは? 診断後に治療へ進むものの、投薬への葛藤も【児童精神科医からのアドバイスつき】
ひろみさん(仮名・41歳)は、一度目の結婚をした時に長女を出産。その後離婚して再婚。二人目の夫との間に長男、次男、次女をもうけました。長女のすみれちゃん(仮名)は、3歳の時に泥遊びを嫌がるようになったのですが、それが最初の異変でした。精神科を受診した方がいいのかどうか悩むひろみさん。保育園のカウンセラーから「考えすぎ」と言われたこともあり躊躇していましたが、やがて……。 【表】東京大学の合格者のうち、上位の出身校〈中高一貫校〉は?
精神科に行った方がいいの?
ひろみさんが長女のすみれちゃんに異変を感じたのは、すみれちゃんが3歳の時のこと。 「ある日、保育園の先生から『泥遊びを嫌がっています』と言われました。『えっ?』と思ったのですが、『泥遊びをして手が汚れるとママに怒られる』と言っていたそうです。私はそんなこと言ったことがなかったのですが、保育園で服を汚さないような過ごし方をしたり、他の子よりも手洗いが多かったり、着替えが多かったりすると聞きました。それが強迫性障害の始まりでした。」 言われてみれば、確かに手洗いが頻繁で、潔癖症と言うにはやり過ぎている。ひろみさんは、精神科を受診した方がいいと思いました。 「でも、精神科のハードルが高くてなかなか行く気にはなれませんでした。よくよく観察して、ある程度まとまった状態で診断してほしいと思いました。保育園のカウンセラーにも相談してみたのですが、『ちょっと早いんじゃないいの?まだ就学前だし、5、6歳で考えすぎですよ』と言われました。」 ひろみさんは、内心「考えすぎじゃない、そんなはずないでしょ」と思いましたが、しばらく様子を見ることにしました。
診断名は強迫性障害とADHD
その後、すみれちゃんは名門小学校に入学。ひろみさんは、すみれちゃんが1年生の時に、改めて小学校のカウンセラーに強迫性障害について相談しました。その時、「よくこんな状態になるまで放っておけましたね」と言われ、ショックを受けたそうです。 「やはり精神病院を受診した方がいいのかなと思い、関東地方の児童精神科のクリニックを受診しました。そこでは、強迫性障害だけではなく、ADHDだと診断されました。強迫性障害は『やっぱりね』と思いましたが、まさかADHDだったとは。その時初めて気づきました。」 診断名が付き、医師は、すみれちゃんだけではなく、ひろみさんも治療に参加するよう促しました。 「本人の治療だけではなく、家族も一緒に治療をしよう!しなくてはだめだという方針でした。そのため、私はペアレント・トレーニングの受講を勧められました。『私?私がいけなかったの?』と思ったのですが、3万円払って受講することにしました。そこではADHDの子どもとの接し方とかを教えてもらいましたが、かなり違和感を感じました。」