Puffer Finance、「UniFi」のテストネットローンチ
Puffer Financeが「UniFi」のテストネットをローンチ
アイゲンレイヤー(Eigenlayer)基盤の分散型リキッドリステーキングプロトコル「パッファーファイナンス(Puffer Finance)」が、レイヤー2環境全体を根本的に変えるイーサリアム(Ethereum)ベースドロールアップ(Based Rollup)「UniFi」のテストネットのローンチを11月7日に発表した。 「UniFi」は、「ベースドロールアップ(下記参照)」に基づいて構築されており、トランザクションのシーケンス処理に、個別の集中型L2シーケンサーではなく、イーサリアム独自のバリデーターを使用しているとのこと。これにより、バリデーターがトランザクションを含めなかった場合にペナルティを受けるため、信頼性が向上し、速度も約100ミリ秒ほどの瞬時の確認時間が保証されると説明している。そのため「UniFi」では、低コストで1秒未満のトランザクションが可能であり、レイヤー2からレイヤー1への引き出しが1分以内に実行できるとのこと。 また「UniFi」を使用すると、開発者はイーサリアムのセキュリティのメリットを享受しながら、スケーラビリティとカスタマイズの容易さを享受し、アプリチェーンを簡単に展開でき、効率的で相互運用可能なdAppの構築に最適であるとも説明されている。 ガス料金については、「パッファーファイナンス」のリキッドリステーキングトークン(Liquid Restaking Token(LRT))である「pufETH」を通じてネイティブ利回りを生成することで、ベースとなるアプリチェーン全体でガスなしトランザクションを可能にするようだ。ガス料金は、ネットワークアクティビティから生成されるネイティブ利回りによって補助され、関係者間で共有されるとのこと。また「pufETH」を補完する「unifiETH」は、「UniFi」エコシステム内のユニバーサルガストークンとして機能し、DAOによって設定された市場リスクのない戦略を通じて報酬を生み出すように設計されているとのこと。 さらに「パッファーファイナンス」によるリキッドリステーキングトークンエコシステムは、すでに流動性とコミュニティサポートの強力な基盤があり、LRT保有者に流動性を「UniFi」にブリッジすることを奨励し、開発者がdAppを動かすために必要な流動性にすぐにアクセスできるようにするとのこと。 特に、パッファーのシーズン2キャンペーンでは、ポイントシステムが刷新され、「UniFi」内での積極的な参加が促進され、ビルダーは新しいdAppの探索ややり取りに熱心なコミュニティにアクセスできるようになり、開発者とユーザーの両方にとって活気のある環境が生まれるとしている。 なお「UniFi」テストネットへの参加はビルダー限定とパブリックの2つのフェーズがあり、最初のビルダー限定のフェーズでは「UniFi」上で構築を開始するdApp開発者を募集している。 ちなみに「ベースドロールアップ」とは、集中シーケンサーを使用せず、L1であるイーサリアムにシーケンサーを委任したロールアップ技術だ。 同技術によって計算以外はL1で処理されるため、高セキュリティかつ不正検証時間が不要になるためファイナリティが早くなる利点がある。またベースドロールアップの仕組みにより、MEV収益をL1に還元するメリットも「ベースドロールアップ」では注目されている。 なおロールアップとは、元となるブロックチェーンのセキュリティなどを活用しながら、ガス代(ネットワーク手数料)やネットワークの混雑解消を図るスケーリング技術のことだ。 またシーケンサーとは、ブロック内のトラザクションの順番を決めてブロックの構成を確定し、L1に送信する役割のことだ。
田村聖次(幻冬舎 あたらしい経済)