『ユイカ』が語る、SNSで注目を集めたことによる心境の変化、坂口有望からの影響
YouTubeやTikTokを中心に活動を行うシンガーソングライターの『ユイカ』。2021年に発表した「好きだから。」が国内外で話題となり、その後、恋愛バラエティ番組に挿入歌を書き下ろしたり、SNSで注目される曲を次々と生み出して来た。そんな『ユイカ』が、6月14日に、ユニバーサル ミュージックからメジャーデビューを果たす。これまでメディア出演がほとんどなかった『ユイカ』が語る、注目されたことでの心境の変化、人生初ライブに向けた意気込み、楽曲の知られざる制作秘話とは? ―まずは、『ユイカ』さんの音楽ルーツから聞かせてください。小さい頃から、家ではよく音楽が流れていたのですか? 家族みんなが音楽好きで、家にはCDがたくさんありました。毎年クリスマスの時期には、クリスマスソングをかけながらパーティーの準備をしたり、普段からご飯を作ったりしている時にも、音楽が流れていた印象がありますね。 ―最初に好きになった曲やアーティストは覚えていますか? 最初に好きになったのは、シンガーソングライターの坂口有望さんです。それまでは、音楽は家で流れているものだったんですけど、坂口有望さんの曲と出会って、初めて1人で集中して音楽を聴くようになりました。 ―何歳ぐらいの時ですか? 中学1年生です。当時、高校2年生だった坂口さんがメジャーデビューされて、デビュー曲の「好-じょし-」を聴いた時に、めっちゃいい!と思って、そこから、他の曲もたくさん聴くようになりました。 ―楽器を弾くようになったのも、その頃からですか? その少し前に、大原櫻子さんが主演されていた映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』を見て、ギターが弾ける女の人ってかっこいいなと思って、納戸にあったギターを引っ張り出して来て、軽く触ったりはしていました。 ―ギターが少し弾けるようになった頃に、坂口有望さんと出会ったわけですね? そうですね。自分では、ギターを弾いて歌うことが全然出来なかったのに、それをやっている上に、自分で曲も作っていて、その姿に惹かれました。しかも、歌詞のセンスもメロディーも惹かれるところしかなくて、憧れの気持ちがどんどん強くなっていって、坂口有望さんみたいになりたい!と思って、ギターと歌をたくさん練習して、坂口さんの曲は全曲歌えるくらいになりました。間違いなく、一番影響を受けているアーティストです。 ―弾き語りが出来るようになると、バンドを組むとか、路上ライブをするとか……その後の展開が色々あったと思うんですけど、なぜ、動画投稿をしてみようと? もともと、幼稚園の卒園アルバムに「将来の夢は、歌を歌う人になりたい」って書いていたんですけど、それ以降は、音楽をやりたいということを家族にも友達にも言ったことが無くて、ずっと隠していた感情だったので、路上ライブをやりたいとか、家族にも言えなかったんです。軽音楽部に入ってバンドもやりたかったんですけど、姉の影響もあって、中学高校とバレーボール部に入っていて、その選択が間違っていたとは全然思わないんですけど、軽音楽部にも入りたかったなと、何となく思っていました。でも、やっぱり、音楽をやりたい気持ちはずっとあって、どうやったら音楽活動が出来るんだろうかと思った時に、行き着いたのがSNSだったんです。SNSに投稿すれば、たった1本の動画でも、世界中の人に届けられるし、自分のやりたいことが出来るんじゃないかなと思って始めました。 ―最初の頃の動画への反響はいかがでしたか? 最初はカバー動画だったんですけど、正直、SNSってすぐにバズるもんだと思っていたんですよ(笑)。でも、簡単にはいかなくて、3件コメントが付いたらラッキーみたいな感じで、ひとつひとつのコメントがすごく嬉しかったのを覚えています。