元長者番付1位・清原達郎は「新NISA」をどう見る? 初心者のための投資術
投資の勘を養うには失敗から学ぶしかない
投資を始めるにあたっての注意点としては、「手持ちの金を全額つぎこまないこと」。例えば200万円の余裕資金がある人は、まずは100万円で投資を始めましょう。万が一、株式市場が暴落したときに株を買えるお金を残しておくのです(繰り返しますが、株価が下がったときこそ「買い」です)。 また、複数の銘柄に挑戦してみることも大事です。先ほどは10銘柄を購入するパターンを紹介しましたが、それが難しいなら7銘柄程度でも構いません。銘柄数が多ければ、その中で儲かる銘柄や儲からない銘柄が出てくるので、相場の感覚が磨かれていきます。 これが1銘柄や2銘柄だと、たまたま儲かったときに「自分には株の才能があるかも!?」と勘違いしてしまうかもしれません。株式投資の勘は成功よりむしろ、失敗から学んで磨いていくしかないのです。 日本株がここまで急上昇すると、投資家が不安になるのは当然ですが、半導体関連の一部の銘柄にはバブルの兆しが見えるものの、全体として見れば、日本株はバブルではなく、まだ割安と言えます。私の印象では、今後も日本の低金利は続くでしょう。 現預金のまま資産を持っていても、物価高に追いつかず、価値が相対的に目減りするのは明らかです。新NISAは、まさに「老後の資産作り」を意識した制度と言えるので、40代、50代が新NISAで投資を行なう意味は大いにあると思います。 最後に、新NISAと偽って詐欺商品を売りつけようとする偽サイトにも警戒してください。なお、私はSNSをやりませんので、私を名乗るアカウントを見つけたら、それはすべて詐欺です。ご注意ください。
清原達郎(元・タワー投資顧問運用部長)