元長者番付1位・清原達郎は「新NISA」をどう見る? 初心者のための投資術
アクティブ運用を避け、パッシブ運用がお勧め
では次に、投資信託を選ぶ際の注意点をお伝えします。投資信託には、大きく分けて2種類あります。 TOPIX(東証プライムの全銘柄を対象とした株価指数)や、日経平均株価(日経225とも言う。東証プライムの全銘柄のうち代表的な225銘柄の株価指数)などのインデックス(株価指数)に連動させる「パッシブ運用」(インデックス運用とも言う)と、運用会社のファンドマネジャーが独自の判断で有望な銘柄を厳選して投資する「アクティブ運用」です。 前者は手数料が年0.1%程度と低いのに対し、後者は成長が見込まれる銘柄をリサーチするコストがかかるので、年1%超と高く設定されています。 私のアドバイスは、「手数料の高いアクティブ運用は避け、パッシブ運用の投資信託に投資すべき」です。これまでパフォーマンスの良かったアクティブ運用の投資信託であっても、これからも好成績を残せるかはまったく未知数です。パフォーマンスが良かったために資金流入が続き、かえって運用難に陥って成績が落ちるケースも多々あります。 また、私の経験上、TOPIXの成績を上回るアクティブ運用の投資信託はかなり珍しいです。パッシブ運用の投資信託のうちどれを選ぶかですが、私が推奨するのは、TOPIXに連動するETF(上場投資信託)です。 日経225に連動するETFと比較すると、パフォーマンスを見れば大差ありませんが、「バブルっぽい半導体関連株」の比率が高い日経225連動のETFよりも安心して投資できると思います。 ただし、注意したいのは、株価指数に連動するETFには、レバレッジのかかったものもあるということです。例えばレバレッジが2倍のETFなら、100万円の資金で200万円分の投資ができます。株価が上がれば2倍の儲けが出る一方で、株価が下がれば2倍の損失が生じます。リスクが大きいので初心者は避けるべきです。レバレッジのかかった銘柄か否か、購入時にしっかり確認しましょう。 海外株であれば、全世界の株式に分散投資できる「eMAXSSlim全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」や、米国株を代表する「S&P 500」に連動するインデックスファンドであれば、安い手数料で投資できます。 ただし、海外株には為替リスクがあるので注意が必要です。私個人としては、さすがに今の為替水準だとドル建ての資産には投資したくないですね。その点、日本株なら為替リスクを回避できますし、海外株よりも割安だと思います。