新型フリードの「価格」「装備」「燃費」をライバル・シエンタと比較する
そんなこともあって、コンパクトミニバンのフリードやシエンタが注目された。 ガソリン車であれば200万円台前半のグレードもあり、2005年ごろまでのステップワゴンやノア/ヴォクシーと同じ価格感で買えるためだ。 そんな中、2024年5月9日に8年ぶりのモデルチェンジとなる、新型フリードの内外装などが公開。翌日には、価格やWLTCモード燃費も明らかになり、販売店では予約受注を開始した。そこで、新型フリードの価格や燃費を詳しく見ていき、シエンタと比較したい。
■ベース価格は233万900円から250万8000円に 新型フリードのグレード構成は、従来の標準ボディに相当する「エアー」と、SUVの「クロスター」に大別される。 エアーには3列シートの6人乗りと7人乗り、クロスターには6人乗りと、2列シートで荷室の広い5人乗りを用意。パワーユニットは、1.5リッターのガソリンエンジンと、それに電気モーターを加えたハイブリッドのe:HEVがある。 注目されるのは、その価格だ。近年のクルマは、前述の通り全般的に値上がり基調にあり、この3代目フリードも例外ではない。
従来型では、もっとも安価なG(6人乗りガソリン車)は、233万900円であった。それが新型では、同等のエア(6人乗りガソリン車)で250万8000円だと、17万7100円もの値上げとなった。ただし、新旧フリードを比べると装備や仕様が異なる。 従来型フリードGでは、サイド&カーテンエアバッグとLEDヘッドランプがオプション設定だったが、新型のエアーでは標準装着となっている。先進安全装備のホンダセンシングも、進化した。
その一方で、従来型に標準装着されていた前席シートヒーターは、新型では上級グレードの「エアーEX」以上でないと付かない。ガソリンエンジンは、従来型は高コストな直噴式だったが、新型は一般的なポート噴射となっている。 これらを考慮すると、新型フリードのトータルの値上げ額は、10万円程度だろう。原材料費や輸送費用の高騰を考えると不自然な値上げ幅ではないが、ベースグレードが250万8000円というのは配慮に欠ける。