コスプレがアーケード商店街を救う? JR清水駅前で「世界大会」
都会でも地方都市でも駅前でよく見かけるアーケード商店街。大型店舗の進出や消費者の生活パターンの変化で客足が遠のき苦戦を強いられている商店街が少なくない。そんなアーケード商店街にコスプレで客足を取り戻そうという取り組みが行われている。コスプレはアーケード商店街を救えるか? オタク文化への偏見覆す芸術性に信念 コスプレ作品表現の場を創り出す挑戦
JR東海道線の清水駅前にある清水駅前銀座商店街。450メートルのアーケード街に地元の店舗約90店が並ぶ典型的な地方のアーケード商店街だ。この商店街に11月18、19日の両日、奇抜なファッションを身にまとったコスプレーヤーが大勢訪れ、アーケード街はコスプレーヤーとコスプレーヤーを撮影しようとするカメラマン、見物客などで大いににぎわった。 アーケード街を会場に2013年から開催されている「富士山コスプレ世界大会」の5回目となる大会が開催されたのだ。漫画「ローゼンメイデン」に登場するキャラクター、翠星石(スイセイセキ)のコスプレをした女性やアニメ「黒執事」のキャラクターに扮した男女など思い思いのコスプレをしたプレーヤーたちがアーケード街にあふれた。
「富士山をのぞむ清水で世界に誇るコスプレ大会を開こうという意気込みから富士山コスプレ世界大会という名称になりました」と主催者。 そもそもなぜ、アーケード商店街でコスプレ大会を開くのか? ことの発端は大会事務局を担う地元のIT企業の女性社員だったという。コスプレ好きのこの女性社員の影響から、このIT企業がコスプレについて調査したところ、市場規模、将来性ともに予想以上の結果だった。 「我々の仕事の多くはITを利用した販促ですからお客様も商店街の方が多い。お客様が元気になってもらうことで我々も元気になれる」と同社社員。 コスプレは屋外ではできないため、アーケードのある商店街で大会を開催することでシャッター街化するアーケード商店街に活気を取り戻すことができるのではないかと提案をするようになったという。