「土下座」撮影を謝罪 白山の小学校、全校保護者会で校長
白山市千代野小の男性教諭が10月、授業中に複数の児童を床に正座させ、「土下座」と受け止められかねない行為をさせていた問題を受け、同校は28日夜、全校保護者会を開いた。中川学校長が不適切な指導を認めて改めて謝罪し、再発防止と児童の心のケアに尽くす考えを強調した。男性教諭は出席しなかった。 出席者によると、冒頭、中川校長が経緯を説明。国語の学び合いの授業中に、1人の児童から教えてもらっていた複数の児童が、教諭の指示に従って床に正座して礼をした。その際、周りから「土下座しているみたいだ」などとはやし立てるような声が上がったという。 教諭はその様子を私用のスマートフォンで撮影したが、問題の発覚後、管理職が立ち会って画像を消去した。学校側は教諭を厳重注意とした。 ●気持ちは理解の声も 全校保護者会には保護者50人程度が集まり、30分ほどで終了した。質疑応答では保護者から「お礼の仕方を伝えようとした教諭の気持ちも理解できる」「学校のイメージが悪くならないようにしてほしい」などの意見が上がったという。 出席した40代男性は「端から見たら土下座と一緒で、写真を撮る行為も配慮に欠ける」と苦言を呈した。一方、30代女性は「問題を受けて不安に思う保護者は多い。子どもと先生の信頼関係を一日も早く取り戻してほしい」と話した。 白山市教委は28日、市内の全小中学校に、服務規律の徹底と綱紀粛正を求める通知書を出した。